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砂糖入り飲料は脳卒中、うつ病、がん、死亡の主な危険因子

いよいよ北京オリンピックも終盤戦。なにかと物議を醸している今回の冬季オリンピックですが、人生を賭けてその競技に取り組み、世界一を決める大会ですので、純粋に競技の結果で結果は決まるものであってほしいと願います。思いもよらないことが起こるのがスポーツの世界であり、またその経験を冷静に客観的に捉え、乗り越えて、更にレベルが上がっていくのもスポーツ選手のすごい所です。とにかく負けず嫌いなんですよね。

さて本日は、砂糖入りの飲料が様々な病気の原因になっている、という改めて思い知らされる結果をお伝えいたします。

▶論文概要
砂糖入り飲料(sugar-sweetened beverage:SSB)の摂取量が多いほど、摂取していない、または少ない場合に比べて、脳卒中(RR 1.12, 95% CI 1.03-1.23)、うつ病(1.25, 1.11-1.41 )、がん(1.10, 1.03-1.17 )、全死亡(1.08, 1.05-1.11 )リスクが大幅に上昇することが示された。
関連性は用量依存的であり、SSB摂取量が1日250mL増加するごとに、脳卒中、うつ病、がん、全死亡のリスクがそれぞれRR 1.09 (1.03-1.15), 1.08 (1.06-1.10), 1.17 (1.04-1.32), 1.07 (1.03-1.11) 増加することが示された。
サブグループ解析では、SSB摂取量が多い場合、摂取しない場合または少ない場合に比べて、虚血性脳卒中が10%、CVDによる死亡が13%、がんによる死亡が6.0%増加することが示唆された。
SSBは脳卒中、うつ病、がん、死亡の主要な危険因子であり、そのリスクはSSB摂取量の増加に伴い平行して上昇することが示唆された。

▶論文情報
The Dose-Response Associations of Sugar-Sweetened Beverage Intake with the Risk of Stroke, Depression, Cancer, and Cause-Specific Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Studies
(中国)
Nutrients 2022, 14(4), 777
発行日:2022年2月12日

また、最近注目を集めている疾患に非アルコール性脂肪肝(NAFLD)があります。
肝臓に脂肪が蓄積する原因として、同じようにSSBの影響があるといわれています。
「果汁および加糖飲料の果糖は高い肝内脂質(IHL)と独立して関連している」
Diabetes Care. 2022 Feb 14;dc212123.

ここでは、砂糖ではなく、果糖が原因であるとしています。
砂糖は、果糖とブドウ糖が結合したものですが、ソフトドリンクには果糖ブドウ糖液糖といわれるものが使われており、はじめに紹介した論文でも、果糖の摂取量が問題になってくると思われます。

これも最近の報告ですが、この果糖が腸内細菌叢を乱し、炎症を引き起こすことで肝臓や内臓脂肪にまで炎症が広がることで、様々な疾患を引き起こすということがわかってきています。
Mol Nutr Food Res. 2022 Jan 24;e2100950.

糖分が直接脂肪に代わることとともに、腸内細菌叢に影響を及ぼし、炎症を引き起こしているということですので、体内では相当なストレスがかかっていると言えそうです。

スポーツをしているときは、身体がエネルギー不足になるため、糖分補給は非常に重要ですが、テレワークなどで歩くことも減ってきている状況で、缶コーヒーやエナジードリンクなどのソフトドリンクをついつい飲んでしまうと、将来厄介なことになりますので、くれぐれもご注意ください。

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