子供たちの笑顔と一生懸命さ。「企業版ふるさと納税」を活用したスポーツ教室取材レポート
こんにちは。Link Sports・Offensive Line所属の小嶋です。
2022年2月17日(木)、「横須賀市× 一般社団法人F・マリノススポーツクラブ 巡回スポーツ教室」が横須賀市立根岸小学校で開催されました。
このスポーツ教室は「企業版ふるさと納税」の仕組みを活用し、F・マリノススポーツクラブのコーチやクラブOBが横須賀市内の小学校を巡回する取り組みです。
※「企業版ふるさと納税」とは
企業版ふるさと納税とは、正式名称を「地方創生応援税制」といい、国が認定した地方公共団体の地方創生の取り組みに対し、企業が寄付を行った場合に、法人関係税から税額控除する制度です。
引用:ふるコネ(https://furu-con.jp/info/furusato)
F・マリノススポーツクラブのホームタウンである横須賀市。今回のスポーツ教室は、横須賀市とF・マリノススポーツクラブがタッグを組んだことにより実現しました。
株式会社ECCからの寄附金を財源とし、子どもたちがよりサッカー・スポーツに親しめるようなアイテムを寄贈するという新たな取り組みのもと、スポーツ教室が開催されました。
今回の会社noteは、3クラス80人の小学6年生が元気いっぱい校庭を駆け回ったスポーツ教室と、株式会社ECCによる寄贈セレモニーの様子をレポートでお届けします。
〈スポーツ教室の流れ〉
11:25 スポーツ教室スタート
12:00 寄贈セレモニースタート
11:25- スポーツ教室がスタート。キーワードは「笑顔」と「一生懸命さ」
F・マリノススポーツクラブのコーチの指導のもと、2グループに分かれてスポーツ教室がスタート。
緊張からなのか最初は大人しかった小学生たちも、体を動かし始めた途端に元気いっぱい。コーチの問いかけにも大きな声で応えるなど、次第に打ち解けていきました。
サッカー教室ではなくスポーツ教室ということもあり、体を動かすことの楽しさを子供たちに感じてもらうことを第一にプログラムが組まれていることが印象的でした。
ドリブルやパスの練習も行なわれました。
ボールの扱いに慣れていないからなのか不安な表情を見せる子供もいましたが、コーチの明るく前向きな声かけによって徐々に楽しそうな表情に変化していく様子を感じ取ることができました。
この教室の中で一番印象強かったこと、それは子供たち全員がその瞬間を楽しんでいる様子でした。
ドリブルをしながらボールをゴールへと運ぶ練習をしているときに、それを顕著に感じました。
順調にゴールへとボールを運んだり、コントロールが難しく必死にボールを追いかけたり。子供達の姿は、みなそれぞれでした。
ただこのとき全員に共通していたのは、楽しそうにボールを追いかける姿です。できる・できないに差はあれど、笑顔で懸命にボールを追いかける子供達の姿からは、日常の中でつい忘れてしまいがちな「一生懸命に楽しむこと」の大切さを改めて思い出させてもらった気がします。
12:00-寄贈セレモニースタート
スポーツ教室を終えたあとは、株式会社ECCによるスポーツ用品の寄贈セレモニーが開催されました。
セレモニーには
・上地克明横須賀市長
・株式会社ECC 塚田訓子 取締役兼外語事業部長
・株式会社ECC Lee Macaulay 外語事業部ゼネラルマネジャー
・F・マリノススポーツクラブ 黒澤良二会長
(上記、挨拶順に表記)
計4名が参加され、子供たちに向けてメッセージが送られました。そのメッセージを一部抜粋してお届けします。
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上地克明横須賀市長:みなさんが楽しそうに体を動かす姿を見ることができたことを嬉しく思います。今回の教室はF・マリノススポーツクラブ様と株式会社ECC様のおかげで開催されたということを、ぜひ覚えておいてください。みなさんは6年生ということでもうすぐ卒業となりますが、今後、勉強もスポーツも全てを楽しんでほしいと思っています。
株式会社ECC 塚田訓子取締役兼外語事業部長:生き生きと体を動かすみなさんの姿から元気をもらいました。これからみなさんは英語を学んでいくと思いますが、英語を通していろいろな文化などを知ってほしいと思っています。大きな可能性のあるみなさんが、将来さまざまな場所で活躍してくれることを期待しています。
株式会社ECC Lee Macaulay 外語事業部ゼネラルマネジャー:みなさんサッカーは好きですか?英語は好きですか?英語でサッカーを楽しむと同時に、英語を話すことで世界中の人たちと仲良くなってください。(全て英語での挨拶)
F・マリノススポーツクラブ 黒澤良二会長:今日の教室の中で、できたこともできなかったこともあると思いますが、何事もチャレンジしていくことが大切です。ぜひ自分の課題ややりたいことを見つけていってほしいと思います。今週末からJリーグが開幕するので、ぜひマリノスの試合を見にきていただきたいです。
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参加者の挨拶の後に、スポーツ用品の贈呈が行われました。
今回株式会社ECCより横須賀市立根岸小学校へ、サッカーボール10個とサッカーボールを収納するキャリーが贈呈されました。
贈呈品は代表の児童3名へ渡され、その後児童から参加者の4名に対する感謝の言葉を述べる時間が設けられました。
最後に、全参加者の集合写真撮影が行われ、セレモニーは終了となりました。
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セレモニー終了後、横須賀市長の上地克明様から一言いただくことができたのでご紹介します。
上地克明市長:子供たちには元気で明るくのびのびと育ってほしいと思っています。それを実現させるための根底にはスポーツがあると思うので、やはりスポーツに親しみながら育ってほしいという思いが強いです。スポーツを中心とした街づくりを目指している立場として、子供たちがもっとスポーツに親しむことのできる環境を作っていければと思います。
子供たちが発した「楽しかった」の一言
スポーツ教室終了後に、参加者の子供たちにも話を聞くことができました。全員口を揃えて発したのは「楽しかった」「サッカーが好きになった」「マリノスの試合を見に行きたくなった」という言葉。シンプルではありますが、とても意味のある言葉だと思っています。
個人的な話にはなりますが、私がサッカーを好きになったきっかけは小学校の頃に参加したサッカー教室にあります。
通っていた小学校の授業の一環でプロサッカークラブのコーチによるサッカー教室が行なわれ、そこでサッカーの楽しさを知り、サッカーというスポーツを好きになりました。
もしあの時サッカー教室が行われていなかったら、私が今頃毎週末サッカー観戦をすることも、フットサルをすることもなかったのではないでしょうか。
だからこそ今回の教室を通じて、小学生の頃の私のように、この教室がきっかけとなってスポーツに親しんでくれる子供が、スポーツ・サッカーが「一生涯の趣味」の候補になるような子供が一人でもいれば。そんな思いで取材に臨んだ身として「楽しかった」という言葉を聞くことができたこと。月並みな感想ではありますが、本当に嬉しく思いました。
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スポーツに関係する「企業版ふるさと納税」の活用事例はいくつかありますが、クラブの運営資金に充てる・スタジアムなど施設の建設費に充てるといったハード面での事例が多い印象を受けます。
それに対し「横須賀市× 一般社団法人F・マリノススポーツクラブ 巡回スポーツ教室」では、人と人が関わるソフト面で「企業版ふるさと納税」が活用されています。スポーツに関するソフト面での「企業版ふるさと納税」の活用は前例が少ないこともあり、この取り組みには他の事業者の参考になる点が多くあるのではないでしょうか。
スポーツ領域においても「企業版ふるさと納税」を活用した取り組みが進んでいること、そしてJリーグクラブが行なっている地域活動・行政と民間企業の連携・民間企業が果たす社会的役割に対する興味関心がこのnoteから派生していけば、これほど嬉しいことはありません。