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脳の健康に対する食事の影響を評価する新たな方法を開発

間欠断食と米国農務省の健康食のどちらも脳の健康に有益であるようだ、という肥満とインスリン抵抗性を持つ40人の高齢者を対象に行った研究報告。

以前の動物モデル研究では、間欠断食が認知機能とインスリン感受性を改善することが示されていた。

研究チームは、平均年齢63歳の肥満でインスリン抵抗性のある男女40名をランダムに2群に振り分け、1群には週2日連続でカロリーを1日の推奨摂取量の4分の1に制限する間欠断食を含む米国農務省(USDA)の健康的な食事を割り当て、別の1群には、全日米国農務省(USDA)の健康的な食事を割り当てた。

評価指標には、血液から採取されたニューロン由来の細胞外小胞を用いたバイオマーカーが使用された。

試験の結果、どちらの食事も細胞外小胞のインスリン抵抗性マーカーの減少、BrainAGE(構造MRIデータを使用した脳の生物学的年齢の測定)の改善、脳内のブドウ糖濃度の低下に同様に良い効果があることが明らかになった。

どちらの食事法も、体重、BMI、ウエスト周囲の測定、コレステロールなどの血中脂質、インスリン抵抗性など、代謝の健康に関する通常の測定値も改善した。実行機能と記憶力(計画と目標達成に役立つ一連の精神的スキル)の改善は、間欠断食群の方が健康的な食事群よりも約 20% 高かった。

「これは、今後の研究で評価を続けるべき指標です。ニューロンは多くのタンパク質を放出しますが、断続的な断食がニューロンに何らかの神経可塑性(構造の変化)を引き起こし、神経フィラメントタンパク質の放出を引き起こしているのではないかという考えがあります」と研究者はコメントしている。

出典は『Cell Metabolism』

https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(24)00225-0


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