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セレンは環境汚染物質の混合物の健康への有害な影響を軽減する

金属と薬物残留物の汚染混合物への曝露により健康被害が増大するが、セレンが豊富な食事にはこの被害を軽減するためのプラスの効果があるようだ、というマウスを用いた実験的研究の報告。 

研究チームは、マウスを用いた実験で、環境中に非常に一般的な、食物連鎖に沿って蓄積する汚染物質(金属(ヒ素、カドミウム、水銀)と薬物(ジクロフェナク、フルメキン)の混合物の毒性を評価した。 

その結果、これらの化学物質の混合物はカクテル効果によって化合物間の相乗効果を生み出し、マウスの肝臓へのダメージを増加させることが明らかになった。 

「これらの汚染物質は別々に細胞内でも酸化を引き起こしたが、それらが一緒に作用すると、酸化が非常に強力で、すべての抗酸化防御反応が失活することなく継続的に活性化されることがわかり、最終的には損傷を与え、多くの健康被害を引き起こすことになるようです」と研究者は説明している。 

次に研究チームは、マウスにセレンを摂取させた後に汚染物質の混合物質を投与したところ、汚染物質によるダメージが軽減されることを発見した。 

セレン自体にも酸化作用があるが、低用量で摂取した場合には、抗酸化的防御反応が活性化され、身体を汚染物質から防御することができるようだ、と研究チームは結論付けた。

出典は『Science of The Total Environment

http://dx.doi.org/10.1016/j.scitotenv.2023.166558


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