見出し画像

「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌「Presence」で好きなフレーズ

ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」。

もしかしたら今まで観たドラマのなかでいちばん好きなドラマになるかもしれません。それくらいハマりました。何が良いかと聞かれれば、登場人物も物語もセリフもファッションも音楽も食事もインテリアも街の景色も松田龍平も長岡亮介もすべて良かったです。

ただ自分の力不足で、ドラマの良さを語り切ることはできそうにありません。やるなら1話から1秒残らず見返したい。いろんな考察記事が出ているので、それでもまとめるのは難しそうですが……。

なので、今回は個人的な「好き」にフォーカスしようと思います。

このドラマの主題歌「Presence」は、トラックメイカーのSTUTSがトラック制作とプロデュースを担当したもの。同じトラックをベースに、毎週異なる5人のラッパーと出演者が1人ずつタッグを組む形で登場しました。ラップ詞は、担当ラッパーが脚本を読んで当て書きしています。

主人公・とわ子(松たか子)とのタッグは2回行われたので、曲としては全5曲。1曲ごとに好きなフレーズをあげていきます。ぜひ曲を聴きながら読んでみてください。

「Presence I (feat. KID FRESINO)」

濡れた思い洗濯物のように揺れる

私にとってKID FRESINOといえばカネコアヤノとの楽曲「Cats & Dogs」が印象的。その歌詞のなかにも"洗濯物が揺れる"シーンが登場するので、頭に残ってしまいました。

「Presence II (feat. BIM, 岡田将生)」

今まで
さんざん待った滑走路
飛んでく空 向かうcastle

個人的に5曲のなかでいちばん好きな曲です。ここは「歌詞だけじゃわからないけど聴いたら韻踏んでる!!」と感動した部分。漢文の授業で習った五言絶句でしか韻を知らなかった私に、ラップのライム(韻を踏むこと)を教えてくれました。

「Presence III (feat. NENE, 角田晃広)」

Are you happy
それが俺の幸(うん)

唯一の女性ラッパーの曲です。2番目の元夫・鹿太郎のエピソードがそのまま歌詞に表れているので、ドラマの再現度がいちばん高い曲だと思います。とわ子に未練タラタラの鹿太郎。彼の考えをひとことに集約しているこの部分が好きです。

「Presence IV (feat. Daichi Yamamoto, 松田龍平)」

あの日急遽曲がった交差点
いまだ答えは見当たらないな

曲の冒頭、はじめて松田龍平のラップを聴けた歴史的瞬間です。気の抜けた声がもうまさに龍平……! ですがそれだけではありません。実はこの部分、5lackの楽曲「Hot Cake」をオマージュしているのだそう。なるほどヒップホップの面白さはこういうことなのか、と興味をそそられた一節です。

「Presence V (feat. T-Pablow)」

君には曇った日でも 誰かはバースデーでしょ?
他人と比べる事
よりも隣いる人

歌い出しは不良っぽい言葉使いで、一見T-Pablowの色が強い曲だなと思えるのですが、中身はとわ子の話にも、三人の元夫の話にも聞こえて「くう……」となります。ここは細かい節で繋がる音が印象的。歌詞もちょっと可愛らしいのが良いですね。


意外と好きなフレーズを決めるのにも悩んでしまいました。ヒップホップも日本語ラップも詳しくない私ですが、この一連の楽曲には心打たれました。ドラマが終わったいまもずっとアルバムを聴いています。

ラッパー起用の立役者となった藤井健太郎さんに勝手に感謝。人と人とのつながりって本当にバカにできないですね。ぜひ、皆さんの好きなフレーズも教えてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?