初めて小説同人誌を出した話
装丁であれこれした、通頒のときにこんなことした。これまでそういう話を書いてみたのですが、ふと、「同人誌ってそんなに色々考えて出すものなの?」と受け取られるのもちょっとどうかなと。
そんなこんなで、今回は初めて小説同人誌を出したときの話をしたいと思います。
「初めて」のハードルが低くなる話になればいいなと思いますが、時代が違うのであまり参考にならないかもしれません(先に言う)。
今回も今回とて、以下は二次創作の話なので注意
初めての本について
初めての本はこちら。
初めて自分で小説同人誌を発行したのは、今から十数年前、私が高校二年生の頃のこと。今ほどオンデマンド印刷が普及しておらず、オフセットは敷居も値段も高かった、そんな時代。
ジャンルはこころ。
授業中の妄想がそのまま形になりました。刮目せよ、JKの作った同人誌ですぞ。
当時文芸部の部長だったためコピー本の編集をする機会が多く、また中学生の頃に仲間内で本を作ったこともあったので、本を作ること自体にはあまりハードルを感じていなかったように思います。ただ、自分の本に金額をつけて見ず知らずの人に手渡す経験はありませんでした。お店屋さんごっこができて楽しかったです。
覚えている限りの仕様はこちら。
当時の私には、A5の書式を作って中綴じ用の印刷をする、といったような能が無く、とりあえずB5かA4で原稿を作成し、それを変倍でコピーする、というかなりアナログなやり方で印刷していました(高校の文芸部もそういうふうにやっていた)。それもあって中身の印刷はややガサついています。
この本の表紙ですが、高校の遠足で東大に行く機会があったので(自称進学校にありがち)、その時にキャンパス内を撮影し、加工したものを素材として作成しました。拙い加工とデザインですが、十数年前の高校生が作ったと思えば……まあ…
内容はちょっと長めのお話と、ホームページにアップしていた短めのお話。
ホームページにアップしていたと言ってもそれほどアクセスされていないサイトで、この本を出したイベントも地元の小さな会議室が会場のコスプレイベントと同時開催みたいなイベントでした。昔ってそういうイベント多かったですよね。
作った部数は、全部で15〜20部くらいだったような気がします。今手元に多分5部くらいあるので、長い年月をかけてそれなりに捌けたようです。当時もホームページで自家通販もしてみたりしました。定額小為替支払いしか選べないやつですけれども。時代。
コピー本の時代
当時はSNSもピクシブなどのプラットフォームも今ほど発達しておらず、頒布会は一期一会の場。小説同人誌はコピー本オンリー、なんてサークルも少なくはなく、ハマったマイナージャンルのコピー本を買い漁ったことを覚えています。なんなら未だに手元に残している。
もちろん今は今のトレンドがあり、オンデマンド印刷も手頃になって無線綴じのきれいな本を作ることが身近になりましたが、好きジャンルのコピー本をたくさん持ち帰った、あの充実感も忘れがたいものです。
ていうか今やってみたいですね。ピクシブにアップする一万字前後の話をコピー本にしたい。昨今の薄い本厚くなりがちだけど、今こそホントのホントに薄い本を出してみたい。
あと、みなさんコピー本を無料配布にしがちですが、全然売っていいと思うんです。コピー本=無配になりがちな状況こそが、同人誌へのハードルを上げているのかも、と思ったり。
↑これは邪推です。もちろんコピー本を無配にしてもバリバリOKだと思います。
というわけで、今回は初めて出した本の話をしました。中綴じコピー本は、ちょっとした知識と紙と中綴じ用のホチキスがあれば誰でも簡単に作れる、一番手軽な同人誌です。
最後に参考になりそうなサイトを探してみました。
皆様良き同人活動を!
参考になりそうなサイト
コンビニで印刷できる時代。
家にプリンターがある方は自分でも。
続いて表紙を作る際に便利なツールについて。
・canva
無料でも使えますが、課金すると使える素材やフォントの幅がめちゃめちゃ広がります。
てんぱるさんの素材もおすすめ。セミオーダーなどもあったはず。印刷用はboothで有料のものを購入してご使用ください。
中綴じにはやっぱりこれ。普通のホチキスでも消しゴムとかを使えば中綴じできるけれど、私はずっとこれを使っています。
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