ランジェリーの接客に想うこと②
今日もアパレル経験の目線で感じた、アパレルの接客とはまたちょっと違う、ランジェリーの接客の世界について書こうと思います。
前回の記事:ランジェリーの接客に想うこと①
アパレルに限らず、スキンケアアイテムのお買い物シーンでも、年々店頭スタッフよりもお客様のほうが知識を持っていて、自分に何が合うかもわかってらっしゃるケースってめずらしくないですよね。
でも、ランジェリーとなると「これってわたしに合うのかな?合ってるのかな?」と自信が持てずにいるかた多数。
そして、人には見えないから何を着てもいい自由を楽しめる人ともいれば、見えないところに着けるからこそ余計に好みや理想を口には出しにくというかたも。
そう。ここがアパレルとの決定的な違い。
好みを言いにくいのが下着!!
だから、店頭で「今日はどんなお探しですか?」とお声掛けしたことにお客様が返してくださった最初の回答に沿って接客を進めていくと、二人の間にある壁はどんどん厚みをましていくケースも。
ほとんどのかたが、その場で答えやすいことを“なんとなく”口に出していらっしゃいます。
そのことに気づけずに、失敗した日がありました。
お客様の「ピンク系で探してて」という言葉に縛られて接客をしてしまって、本当は何色でもよくて、本当は産後にむいてるブラが欲しかったかたに、ピンクなら、これもありも!あれも!と商品紹介をしてしまいました。
本当に色縛りで探してたのなら、人の心理的な動きとして、その色を見たときの反応はパッと明るくなるもの。
どうにも反応がよくないなーと内心感じていたのに、そのかたの心に寄り添う接客ができてなかったと気づいたのは、わたしがほかのお客様のご対応をしているあいだにご自分で店頭から選んだ産後ママにおすすめのブラを購入されていたのを見てでした。
なんとテンションの上がらないお買い物だったことか。
ごめんなさい。
もしこのnoteを読んでいて、ランジェリーの接客業についたばかり!デザインや機能をちゃんと説明できなきゃ!と焦っているかたがいたら、この1冊を読んでみてください。
フィッターXの異常な愛情 著:蛭田亜紗子
男性のフィッター(下着の販売員)さん!?と奇抜な設定に感じるかもしれませんが、ランジェリーの接客というのは、自分にとっては1(自分)対多数(お客様達)でも、お客様に取っては1対1の特別な使命がある仕事だと知ることができます。
商品知識については、その場でわからない時は
「今接客してる方、〇〇とおっしゃてて、どれがいいでしょう!?」と先輩フィッターに聞きましょう!
(先輩フィッターはちゃんと、親切に教えましょうね!)
福岡の百貨店IのランジェリークにいたOさんなんて、わたしがお客様のお買い物アテンドでお邪魔すると、「きっと今日お連れの方、前シーズンのこっちもお好きだと思う!」と、店頭には出てない在庫を引っ張り出してきた下さる神フィッターさんでした。
お客様想いであり、
こんなに素敵なランジェリー、誰かに着けてもらえなきゃ可哀想!」
そんなランジェリー愛がある接客。
みなさまにも神フィッターさんとの出会いがありますように。
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