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新大学生が新年度に向けて、がんばりたいこと・準備していることは?

毎年この時期にお届けしている「新生活シリーズ」も今年で3年目。そこで今回は、2020年~2022年の調査結果を時系列でご紹介したいと思います。新大学生が新年度に予定していること、期待や不安、がんばりたいこと・準備していることについて、どのような変化があったのかをみていきます。

1.3~4月の予定は、「旅行に行く」「一人暮らしを始める」がTOP2

2022年の春に予定していることについて、大学に入学する予定がある18歳~24歳の男女に聞きました。
今回、「旅行に行く」「東京ディズニーランド/東京ディズニーシーに行く」という入学前の思い出作りになるような項目が上位にみられました。割合としては高くありませんでしたが、これには調査時点(2022年2月末)で、まん延防止等重点措置の適用期間の地域も多かったことが影響している可能性があります。また、新生活に向けて「一人暮らしを始める」「引っ越しする」という人も1割台いることがわかりました。

2.新年度に対して「期待のほうが強い」が5割弱と上昇傾向

次に、新大学生が新年度に対してどのくらい期待しているのか聞いてみました。
「期待がいっぱい」「期待と不安がどちらもあるが、期待のほうが強い」を合わせた「期待のほうが強い 計」は5割弱で、過去2年に比べもっとも高い割合となっています。特に「期待がいっぱい」の割合は昨年から5ポイント上昇し16%となっています。
一方、「期待と不安どちらもあるが、不安のほうが強い」「不安でいっぱい」を合わせた「不安のほうが強い 計」は2020年からやや減少傾向にあります。

3.新年度の不安、「勉強や課題」「授業のレベル」などが上位に

新生活で不安を感じると回答した新大学生*にどのようなことを懸念しているのか聞いてみました。
今年の結果は、「新しい友だちができるか」「勉強や課題が大変そう」「授業のレベルについていけるか不安」が5~6割で上位となりました。
「お金のやりくりができるか」は過去2年間で不安に思うことの3位でしたが、今年は4位になりました。部活・サークル活動や人と会う機会が減少していることが、支出への不安の軽減につながっているのかもしれません。

以前と比べて割合が高くなっている項目をみてみると、「授業のレベルについていけるか不安」が昨年から10ポイント上昇し約半数。また、「勉強や課題が大変そう」も6割超と勉強関連への不安が上昇傾向にあることがわかりました。

一方、以前と比べて割合が減少している項目では、「アルバイト先/インターン先が見つかるか」が昨年から16ポイントも減少しています。昨年の調査実施時期は、年明けから緊急事態宣言が続いていたこともあり、アルバイト先が見つかりにくい、営業自粛やシフトがカットされるなど先の見えにくい状況が不安を増加させていたのかもしれません。前述の「お金のやりくりができるか」についても不安は減少傾向にあることから、コロナ禍における状況の変化が新大学生のお金に関する不安に影響していることが考えられそうです。なお、「オンライン授業に慣れることができるか」も昨年から11ポイント減少していることがわかりました。

*新年度に対する気持ちとして「期待でいっぱい」「特に何も感じない/新年度を意識しない」と回答した人以外の新大学生

4.がんばりたいことは「自分磨き」上昇傾向、「友だちづくり・人脈づくり」「部活・サークル活動」減少傾向

続いて、新大学生が新年度でがんばりたいことについてみていきましょう。
今年の調査では、「勉強」「友だちづくり・人脈づくり」「アルバイト」がTOP3となっており、2020年から時系列でみても、順位に変動はみられませんでした。ただし、「友だちづくり・人脈づくり」は年々減少傾向にあり、昨年の55%から減少し50%となっています。オンライン授業の導入が進み、対面で顔を合わせる機会や催し自体が一時的に減っていることも考えられます。

一方で「勉強」や「貯金」は昨年から、やや上昇傾向にあります。また、「自分磨き(外見・内面)」においては昨年からは横ばいで変化はありませんが、2年前と比較してみると8ポイント上昇し4割弱となっていることがわかります。長く続くコロナ禍の自粛生活により、今まで外食や交際費として使っていた支出を貯金にまわしたり、自分のために使ったりしている人が増えているのかもしれません。

なお、今年の男女別の傾向としては、全体の結果と同様に、男女ともに「勉強」「友だちづくり・人脈づくり」「アルバイト」がTOP3となりました。ただし、男女で傾向の違いが見られました。
前述でも上昇傾向がみられた「自分磨き(外見・内面)」では、男女差が顕著で、男性の3割弱に対して、女性は5割弱と高くなっています。一方、「部活・サークル活動」は女性に比べ男性のほうが高く、3割超でした。また、上位にはランクインしていませんが、「収入・資産を増やす (投資など含む)」も男性のほうが高めの割合でした。

5.新年度の準備は、「勉強」「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」が上位で4割超

最後に、新大学生が新年度に向けて準備していることをみていきましょう。
今年の結果は、「勉強」「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」が上位で4割超となっています。次いで「服や靴などファッションアイテムを買う」「断捨離・整理整頓」「アルバイトする/シフトの数を増やす」が3割台で続きます。時系列でみてみると、全体的に昨年に比べほとんどの項目において減少傾向となっています。

例年、上位3位以内に入る「服や靴などファッションアイテムを買う」は2年前には約5割でしたが、今年は13ポイントも減少し4割弱となりました。続く自粛生活やオンライン授業などの影響で外出が減り、新しい服や靴を身に着けたい、買いたいという気持ちがやや減少傾向なのでしょうか。顕著な結果となりました。

また、昨年から聴取している「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」も減少しました。上位項目ではありませんが、「テレワーク/オンライン授業などのために準備しておく」も同様の傾向です。新型コロナウィルスの感染拡大以降、オンライン授業を導入する高校・大学が多くなり、準備や環境を整えた人もいるのではないでしょうか。そのため、新年度に向けて事前準備をする必要がない人が増えたのかもしれません。また、対面とオンラインのハイブリット型授業が徐々に浸透してきていたり、すでにオンライン授業を経験している人も増えたりしていることも今回の結果に影響していることも考えられそうです。

続いて、男女別の結果をみてみると、順位に違いがあるものの、項目はほとんど同じ傾向にありました。
女性では「服や靴などファッションアイテムを買う」がもっとも高く約半数でした。僅差で「断捨離 ・整理整頓」が続きます。女性は全体的に準備している項目が多岐に渡っており、上位4項目までが4割超えとなっています。
男性では「勉強」「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」がTOP2で4割超という結果でした。また、女性ではランキング外の「貯金」が3位に入っています。一方で、「何も準備はしていない/する予定はない」という回答も1割程度ありました。

2020年から2022年の調査結果を時系列でみてきました。
新大学生が『新年度にがんばりたいこと』『準備していること』の上位項目に変動はないものの、「人とのコミュニケーションが伴う項目」は減少傾向、一方で「自分磨き」や「勉強」などは増加傾向にあることがわかりました。また、『新生活への期待値』は年々上昇傾向にあり、『不安に思うこと』はコロナ禍の状況などに影響を受けやすいこともみえてきました。新型コロナ感染拡大の影響がまだまだ続くことは考えられますが、4月からは大学生活がスタートします。がんばりたいことの実現に向けて充実した日々を過ごせるといいですね。

▼これまでの調査結果はこちらからご覧頂けます。
新大学生編(2021年3月度)
新大学生編(2020年3月度)

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【調査について】
2022年3月度調査
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の18歳~24歳の男女
実施時期:2022年2月28日~3月2日
有効回収数:2,274サンプル
集計対象:有効回収数の中から、2022年の3月~4月に大学に入学する予定がある男女 432サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック

2021年3月度調査
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の18歳~24歳の男女
実施時期:2021年3月5日~3月8日
有効回収数:2,285サンプル
集計対象:有効回収数の中から、2021年の3月~4月に大学に入学する予定がある男女 293サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック

2020年3月度調査
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の15歳~24歳の男女
実施時期:2020年3月12日~3月16日
有効回収数:2,353サンプル
集計対象:有効回収数の中から、2020年の3月~4月に大学に入学する予定がある男女 293サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック


※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがあります

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