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流行体感から読み解くサービス未来予測 流行予想シリーズ ~ネットスーパー編~

私たちは「モノ」や「サービス」を選択する際、「みんなが使っているかどうか」を目安にすることがあります。「みんな」とは果たして誰でしょう?よく考えると極めて曖昧なイメージであり、感覚的なものであることがわかります。しかしその空気が私たちの行動を決める1つの要因になっているのも確かなことです。
本シリーズでは「みんなが使っている」という空気感を頼りに、今と近未来の流行の予想をしてみたいと思います。

6回目は、高齢化の進行や共働き夫婦の増加、またコロナ禍の影響で人との接触を減らす対策としても注目が高まる「ネットスーパー」を取り上げます。どのくらい普及しているのかという現状から、これから先の流行がどうなっていくのかを探っていきます。今回は10~50代の女性1054名を対象に調査を行いました。

1.「ネットスーパー」の現状と認知度

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「ネットスーパー」とは、イオンネットスーパー、楽天西友ネットスーパー、Amazonフレッシュのように、パソコンやスマートフォンを使って食品・日用品を注文し、自宅まで配達してもらえるサービスのことです。インターネット上で商品の購入が完了するため、実店舗に行く手間を省くことができます。
※ここでいう「ネットスーパー」は、食材を自宅まで届けてくれる「食材宅配サービス(生協やオイシックスなど)」 とは異なるものです。

「ネットスーパー」の現状について調査したところ、主な結果は以下でした。
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・「ネットスーパー」の認知率は女性全体で91%とかなり高い

・「知っているし、使っている」という現在利用率は女性全体で10%

・「知っているし、以前使っていたが、いまは使っていない」を含めた利用経験率は女性全体で21%
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「ネットスーパー」はどの年代の女性にも認知率が高く、10~20代で8割以上、30~50代では9割以上という高い認知率でした。また利用経験率も10~20代と比べて30~50代のほうが高いという結果になりました。30~50代は認知率や利用経験ともに10~20代より高い傾向にありますが、現在利用率については10~20代、30~50代ともに1割程度と、あまり差はみられませんでした。

2.どのくらいの人が使ってそう?~現在の流行体感~

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次に「ネットスーパー」を利用している人が、現在身の回りにどれくらいいると思うかを想像して答えてもらいました。グラフにある流行体感スコアは、100人中どのくらいの人が利用していそうかをスコアとして算出した数値です。

その結果「ネットスーパー」の流行体感スコアは女性全体で「12.0」で、およそ10人に1人が利用しているイメージです。10~20代女性と比べて、30~50代女性のほうがやや高いスコアとなりました。

3.1年後はどうなるか~近未来の流行予想~

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次に「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が使っていると思うか」を想像して回答してもらいました。グラフにある流行予想スコアは、100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを算出した数値です。

「ネットスーパー」の流行予想スコアは女性全体で「34.0」で、およそ3人に1人が1年後に利用していそうというイメージ。スコアに年代別の差はほぼなく、現在の流行体感から比較すると、1年後には今の2.8倍程度浸透しているというイメージになります。

「ネットスーパー」を1年後に利用していそう/していなさそうと思う、それぞれの意見をご紹介します。

■流行予想として「半数またはそれ以上の人が利用するだろう」と思う人の意見

・デジタル化が進んで、気軽に物を買えるようなアプリ(ネットスーパー)は便利だと言う人が多くなり、話題性がありそう(女性/19歳)

・在宅メインのライフスタイルが定着しつつあるため、ネットスーパーの利用者が今後も増えると思う(女性/30歳)

・子育て中には便利だし、勧めるとやってみようかなという人が多い。なぜやってないのか疑問なくらい便利(女性/36歳)

・コロナ禍で外出するのも大変だから。また、高齢者は買い物に行く負担が減るから(女性/50歳)

■流行予想として「誰も利用しないであろう」と思う人の意見

・商品の状態を見て、選んで買いたいという人が多いと思う(女性/31歳)

・配送料が高かったりその日に注文できなかったりするし、対応店舗も少ないから(女性/32歳)

・1年後にはステイホームが緩和されていると思うし、買い物に出掛けられる人は店舗で買うと思う(女性/34歳)

・仕事後に買い物に行くと値引き商品があり、自分も周りの人もそれを目当てに買いに行っているから(女性/45歳)

4.自分は使ってみたいか?~今後の利用意向~

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次に、自身の今後の利用意向について回答してもらったところ、利用意向がある人の割合(「ぜひ使ってみたいと思う」、「機会があれば使ってみたいと思う」の合計)は女性全体で51%と半数を超える結果となりました。年代別でみると、10~20代女性で利用意向がある人が6割弱で、30~50代女性の5割よりもやや高い割合になっています。

一方、利用意向がない人の割合(「あまり使ってみたいと思わない」、「まったく使ってみたいと思わない」の合計)は女性全体で26%となりました。

「ネットスーパー」の利用意向がある人/ない人、それぞれの意見をご紹介します。

■「利用意向あり」の人の意見

・一人暮らしをはじめたが車を持っていないので、重いものを買うときに真夏や真冬は便利そうだと思う(女性/25歳)

・思ったよりもすぐ届くので今も使っていて便利。配送が自動化されるとさらによい(女性/21歳)

・雪の時期に届けてくれるのはありがたいし、早くほしいものが手に入りそう(女性/58歳)

■「利用意向なし」の人の意見

・スーパーを利用するときは、すぐに食材がほしいときだから、買いに行ったほうが早い(女性/18歳)

・そもそも買い物にでかけることが好きだから。配送料がかかるし、自分で選べないので品質に不安(女性/24歳)

・生鮮食品が自分の思っている基準のものが届くかが心配(女性/38歳)

・半額シールで献立を考えているから(女性/44歳)

利用意向がある人は、買い物の時間短縮、人との接触を減らすことができる点、また、子供がいる、車の有無などライフスタイルの違いや変化によってもメリットに感じる人がいるようですね。一方で利用意向のない人は、「割引商品を買いたい」「野菜や肉は実際に見て選びたい」「送料がもったいない」といった声が寄せられました。

5.「ネットスーパー」は今より2.8倍程度伸びる!?

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ここまでの主な数値をまとめてみました。2021年4月7日時点、「ネットスーパー」のサービスの認知率は91%、現在利用率は10%でした。

流行体感としては、全体で“10人に1人くらいが使っている”イメージを持たれているようです。そして、今から1年後には、現在よりも利用する人が2.8倍程度増え、”3人に1人くらいが使っている”というイメージを持たれています。

年代別の利用率にほとんど差はみられませんが、10~20代女性で今後の利用意向が高い傾向にありました。またこの年代は、30~50代と比べて現在の流行体感スコアから1年後の流行予想スコアの伸び率もやや高くなっています。


共働き世代の増加や高齢化など、社会状況の変化に伴い注目を集めてきた「ネットスーパー」。コロナ禍における外出自粛等の影響も後押しとなり、認知率だけでなく利用率もますます高まっていくかもしれません。今後どれほど定着していくのか注目したいところです。

【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国18~59歳の女性
実施時期:2021年4月7日~2021年4月12日
有効回収数:1054サンプル
※年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なる場合があります。

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