ライムの雑学
インド北東部やミャンマーなど、熱帯地域を原産地とする柑橘類の一種「ライム」。
大航海時代には「壊血病の対策にライムやレモンなどの柑橘類を摂取すれば良い」と信じられていました。
壊血病はビタミンCの不足が原因で発症する病であり、ライムなどの柑橘類にはビタミンCが豊富に含まれているので、たしかに壊血病の対策として理にかなっています。
当時はまだ「壊血病は原因不明の病」とされていたため、航海中に壊血病で命を落とす者も多く、壊血病について様々な対策が模索されていたようです。
1795年以降、イギリス海軍は壊血病予防として乗組員にライムジュースを飲ませていました。
アメリカのスラングで、イギリス人のことを"ライム野郎(limey)"と呼ぶのはこれが由来なのだそう。
【レモンとライムの違い】
レモンとライムは果実の特徴が似ており、どちらもミカン科ミカン属の柑橘類ですが、別種の植物です。
レモンは、インドの北部(ヒマラヤ周辺)を原産地とする柑橘類で、代表的な品種はリスボン種とユーレカ種です。
味は酸味が非常に強く、様々な飲み物やスイーツに使われています。
料理の調味料として使われることもあります。
一方、ライムはレモンに比べ酸味は弱く、独特の苦味と香りがあります。
形はやや丸みを帯びており、果実の大きさは小ぶりで、皮はレモンより薄いです。
ライムの爽やかな香りはアルコール類と相性が良く、様々なカクテルでライムがよく使われています。
【ライムの種類】
ライムには大きく分けて「メキシカンライム(キーライム)」と「タヒチライム」の二種類があります。
メキシカンライムは1個50グラム程度の小さいライムで、皮は濃緑色。主産地はメキシコ。インドやエジプトでも栽培が盛んです。
タヒチライムは1個100グラム程度の大きいライムで、皮は黄緑色。主産地はアメリカのフロリダ。「タヒチライム」という品種名は、19世紀後半にタヒチ島からカリフォルニアに導入されたのが由来になっています。
日本国内でもライムは生産されていますが、数が少ないため、日本国内で食べられるライムのほとんどは輸入品のメキシカンライムです。
【ライムの栄養素】
ライムにはビタミンC、葉酸、カリウム、リン、カルシウムなど、各栄養素がバランス良く含有されています。
ライムなどの「香酸柑橘類」は一般の柑橘類に比べて香りが強く、酸味を持つ性質があります。
これはクエン酸の作用によるものです。
クエン酸は糖質からエネルギーが生成される過程でビタミンB群とともに人体には欠かせない成分です。
さらに、グリコーゲンを効果的に蓄積する役割も果たし、疲労回復に効果的です。
また、ライムの香りには免疫機能とホルモンバランスを正常に保つ効果があり、心身がリラックスするようなアロマセラピー効果をもたらしてくれます。
【フィンガーライム】
フィンガーライムはオーストラリアを原産とするライムで、オーストラリア国内ではジャムの原料として昔から使われていました。
果実の長さは4〜8cmの円筒形で、重さは10〜20gになります。
果肉は粒々した形状が特徴的で、ライムのような酸味があります。
光沢の美しさや食感がキャビアに似ていることから「森のキャビア」とも呼ばれています。
近年、フランスやアメリカでも需要が高まっており、高級食材として人気が出てきています。
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