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誰も教えてくれなかったおしゃれのルール(アーカイブ)シンプルワードローブの極意

そんなにたくさんのワードローブを持っていなくても、おしゃれに見えることは可能だし、おしゃれに見えるかどうかと、たくさん持っているということとは、関係がありません。けれども、ただ枚数を減らせばいいのかというと、それもまた違います。

問題なのは、枚数を減らした結果、残った服のクオリティです。これについてよく考えないと、減らしたのはいいけれど、やっぱりうまくいかない、ということになります。


例えばの話です。

金メッキの指輪を10個集めてみたところで、満足はできません。

金メッキの指輪を100個集めてみても、純金の指輪1つを持つことの満足感には、到底達することができません。


これは食べ物と似ています。

いくらカロリーの高いジャンクフードをたくさん食べても、決して満たされた感じは訪れません。たしかにカロリーは摂取できます。けれども、ジャンクフードには、人間に必要な栄養素が含まれていません。

満足が得られないため、大量に食べる結果、残るのは、余分な脂肪だけになります。余分な脂肪をまとったところで、それでもまだ、満足はできないでしょう。


服を集めるときも同じです。

自分にとっての純金、真に満足できるものを選んでいかないと、いつまでたっても、何かが足りないという気持ちだけが残ります。

空っぽの栄養のものをたくさん集めたところで、心は満たされません。


では、何が自分にとっての純金なのでしょうか。
それは、人それぞれの価値観によって違います。

ある人にとっては、それはハイブランドであることかもしれません。
また、ある人にとっては、それは自分で作ったものかもしれません。
また、違う人にとっては、それはオーガニックな素材のみで作られたものなのかもしれません。
それは、その人自身にしかわからない、その人に必要な栄養です。


もちろん、実際に着られるかどうかや、今流行っているものかどうかの問題もあります。そのほか経済的な問題もあるでしょう。

けれども、この、自分にとっての純金、つまり本当に価値あるものを集めるということをぬかしては、シンプル・ワードローブは成り立ちません。


シンプルでいるためには、ものの価値を見抜く能力と、自分が求める価値を知る能力の2つが必要です。

ものの価値を見抜く能力は、その道のプロに頼めば、一時的に得られますが、自分にはどんな栄養が必要か、今何を欲しているのかは、その人にしかわかりません。


お仕着せのダイエット方法が万人に通用しないように、誰かからの提案だけでは、決してシンプルにはなれないのはそのためです。失敗することは、目に見えています。


性別や年齢、ルックス、そして服のサイズだけで、提案される、その方法では、決定的なことが欠落してしまいます。


自分がどういう人になりたいのか、
どういう暮らしをしたいのか、
どういう環境を好むのか、
何が好きなのか、
何が嫌いなのか、
好きな音は何か、
まず、それらのことを、第一に考えなければなりません。
それなしには、永遠にシンプルにはたどりつくことはできません。


もし、それさえ自分でわからないと言うのなら、本当に自分が満足する時間を、もっと自分に与えるべきでしょう。

暖かい光に満たされて、もうほかに何もいらないと思える、あの時間の中に、もっととどまっていなければなりません。

一瞬のときめきではなく、永続する幸せな気持ちを、自分の中に作る必要があります。


何をしたら自分の中にその満たされたものが生まれるのか、
そして、取り除くべき不純物は何なのか、
それを冷静に分析し、そのための方法を探し、実践する。

その方法は、ヨガや瞑想かもしれませんし、ランニングやガーデニングかもしれません。いろいろあると思います。

それを実践した結果、自分の中の不純物が取り除かれるようになったら、おのずと、自分にとっての純金に値するものしか、選べなくなるでしょう。


そうして選んだものでシンプル・ワードローブは完成されます。
そのときそれは、目標ではなく結果となります。
意識しなくても、選んだものが、結果、シンプルになった。

シンプル・ワードローブとは、全く無駄のない、そして、永続する幸せを与え続ける、あなたにとっての純金を集めた、その結果なのです。

2013・01・07


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