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誰も教えてくれなかったおしゃれのルール(アーカイブ)あなたが迷うその理由

時々「おしゃれ迷子」という言葉を日本の女性誌で見つけます。
これはモード系の雑誌や、海外のファッション誌では見られない言葉であり、表現です。
また同様に、10代、20代といった、若い人向けの雑誌でも見られません。

どうやら迷うのは若い人ではなく、30代後半、あるいは40代以上のようです。

この人たちはどこでどう迷ったのでしょうか。

10代に女の子たちには憧れのアイドル、アーチストがいたりして、自分もそうなりたいと願っている人も多いです。
また誰かへの憧れはなくても、自分もこうだったらいいなという、好きなドラマや映画、マンガはあるでしょう。
あの主人公のような格好で、ああいう感情を経験したいという思いが彼女たちの服を選ぶときの動機になります。

20代から30代前半までは、恋愛、仕事、結婚が主なテーマになるでしょう。
恋愛のための衣装、仕事を得るための衣装、結婚相手を見つけるまでの衣装、それぞれ雑誌に提示されています。
20代から30代前半までの、モード誌を買うような服が趣味な人たち以外は、こういった目的に従って、服選びをすることが多くなります。
彼女たちのほとんどには達成したい目的があります。
仕事を見つけたい人、結婚したい人、恋愛したい人、
その目的がある人たちは、服選びに迷うことはほとんどありません(絶対とは言いませんが)。

さて、30代も後半になってくると、だんだんと目的を達成したか、あるいはあきらめたかが決まってくるでしょう。
また、人によっては「母」「妻」「キャリアウーマン」といったものに自分自身を一致させているかもしれません。
こういう人は、服を選ぶのに迷うことも少ないでしょう。
なぜなら母らしい服、妻らしい、服、キャリアウーマンらしい服は、それを演じるドラマの役者のように、ある程度はパターン化されているからです。

問題は、こういった自分を定義するもの、あるいは人生の目的が漠然としている人です。

自分がどういう者なのかもはっきりしない、また若いころのように「仕事につきたい」あるいは「恋愛したい」あるいは「結婚したい」という動機もないとき、その人は服選びに迷うのかもしれません。

何を着るかが決まったら、目的も後からついてくるのではありません。
目的があって、その後に何を着るかが決まります。
目的が決まらない限り、何を着るかも決まりません。

ではどうしたらいいでしょうか。

あなたの目的はあなたしか知ることができません。
あなたが自分の目的がわからなくても、誰かがそれを教えることはできません。
あなたを動かすものが何なのか、わからないでしょうか?

わからないのなら、探すしかありません。
以前のように、恋愛も結婚も、あなたを動かさないでしょう。
では何があなたを動かすのか?

その目的は、見つけてもらうためにどこかに隠れています。
探してもらうまで、隠れ続けるつもりでいます。
かくれんぼのように、誰かに見つけてもらうのを待っています。
だけれども、このかくれんぼの参加者はあなただけなのです。
鬼はあなたの分身です。

見つからないなら、そのまま迷うことになるでしょう。
あなたの分身である鬼だけが、あなたが何を着たらいいかを知っています。

見つけるも、見つけないも、あなた次第です。
迷子のまま生きるか、鬼のふりした明るい光を見つけて生きるか、
どちらでも、選べます。

見つけたら、もう迷子ではありません。
光を頼りに、歩いていけばいいだけです。

2021・11・17

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