コルセットはなくならない
さっき、ディオールの2021年クルーズコレクションを見ました。多くのルックでコルセットが採用されていました。シャネルは女性をコルセットから解放したと言われています。けれども実際は、女性はコルセットを手放しません。
ところで日本ではあまりはっきりと書かれていませんが、シャネルとディオールは「コルセットなし」と「コルセットあり」で敵対しています。ディオールの有名なバージャケットは発表当時、インナーにコルセットを装着してから着用しました。つまり、ディオールはシャネルのスタイルにノンと言い、コルセットを復活させたのです。で、シャネルは激怒した、ということです。
形としてのコルセットを実際に身に着けているのは少数派です。町を歩いてもそんなにはいません。だけれども、きのう挙げたブラックピンクのように、自分で肉体を鍛えて作った自前のコルセットとでもいうべきものを強調するスタイルがなくなることはありません。それどころか、今後このスタイルが主流となるでしょう。
流行とは、前の流れの反動によってつくられます。ここ何年か続いた、はっきりしないウエストのスタイルの反動は必ずやってきます。そしてそれはきっと若い人から始まります。若い人の多くは徐々にウエストを強調するスタイルに移行するでしょう。
きのうセシルマクビーが全店舗閉鎖というニュースが流れました。私はその取締役のインタビューを読みました。彼いわく「ギャルがいなくなった」と。
一瞬、なんでギャルはいなくなったのかなと思いましたが、すぐに答えは見つかりました。ギャルという生き方では、日本社会では生き残れないからです。私たちは今、とんでもない生存競争に巻き込まれています。
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