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陸上自衛隊で受けた操縦教育④

霞ヶ浦駐屯地での基本操縦訓練が終了し、訓練場所が明野駐屯地に移りました。
ここでは計器飛行訓練、夜間飛行訓練、ソロ飛行のほか、陸上自衛隊ならではの訓練である戦技飛行や、周囲に樹木が茂る狭い空き地への離着陸なども行いました。

さて、今回は自衛隊の国家資格取得に関わる仕組みを簡単に紹介します。

まず、自衛隊で免許取得を行う場合、国土交通省航空局の試験官による試験を個人として受験する必要はありません。
これは自衛隊が「指定航空従事者養成施設」の指定を受けているためで、自衛隊の教官による技能審査を受験し、合格すれば事業用操縦士の技能証明を取得できる仕組みとなっています。
言い換えると、技能審査の際は国土交通省航空局の試験官も同乗しますが、試験官が見るのは私個人の知識と技量ではなく、受験生の状態を通じて「陸上自衛隊の操縦士養成機関が指定養成施設として求められる教育品質を維持できているか?」を確認しています。
訓練生目線でいえば、教育間を通じて何度か実施される技量査定を突破し「技能審査」まで辿り着けば「航空局の試験官に見せても大丈夫」と判断されたことになりますので、重大な危険行為でもしない限り、学生個人は不合格になることはないということになります。

このようにして、教育期間中に東日本大震災が発生するなど、紆余曲折はありましたが私は無事に事業用操縦士(回転翼)の免許を無事に取得することができました。

ヘリの免許取得に興味のある方は、航空自衛隊・海上自衛隊は「航空学生」で、陸上自衛隊は「陸曹航空操縦課程(FEC)」または「幹部航空操縦課程(POC)」でインターネット検索してみてくださいね。

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