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第5回LBC閉幕|次世代インバウンドタレントへますます期待高まる

9月14日インバウンドタレント(外国人材)向け実践型ビジネスコンテストLinc Business Contest(略称:LBC)が円満に閉幕しました。
今回は5回目の開催で、過去最大規模の10チーム、36名の留学生が参加し、9名のメンターと5名の審査員の方に協力して頂きました。

参加者は主に23,24卒の留学生で、慶応、早稲田、立教、明治、東京理科大学、立命館、大阪大学、神戸大学、広島大学など、首都圏、関西、九州の8地域の20+の大学に所属し、経営、経済、人文、政治、理工学、と様々な専門バックグラウンドを持つメンバーが集まりました。

お題に対し、各チームが2週間という制限時間の中で、高いクオリティのビジネスプランを練り上げ、審査員を感心させました。

1. LBCの目的

LBCとは外国人材のための実践型ビジネスコンテスト

経産省が発表した「未来人材ビジョン」にもあるように、次世代の若者に対しては以下の意識と行動が求められています。

  • ゼロからイチを生み出す能力

  • 一つのことを掘り下げていく姿勢

  • グローバルな社会課題を解決する意欲

  • 他者と共働する能力

これから日本の社会に出る若い世代の留学生に対して、そういった社会に求められる能力を実践的に鍛える機会を提供するために、LBCが発案されました。
課題の発見からソリューションを生み出すまで、チームで一つの成果を出すビジネスのリアルを体験してもらうことで、チームワークでの役割に対する理解、課題解決能力の向上を目指します

2. お題と背景

今回のテーマは【私がほしい日本の暮らし 理想のLife in Japan】

日本の生産人口は2050年に2/3に減少すると予測されており、解決するには外国人労働者が不可欠です。しかし、日本は外国人向けのサービスと支援がまだまだ不足しており、高度外国人から選ばれない国になっているのが現状です。

そこで、今回は留学生当事者の視点から見て、日本で学び、働き、暮らしていく上でどんな課題やペインポイントがあるかを深堀りし、それに対してソリューションの提案をしていただきました。

3. 各チーム発表showcase

参加者はユーザーリサーチ、課題の深堀り、市場リサーチ、競合調査を経て、各チームの持ち味を十分に発揮したソリューションの提案まで成し遂げました。

Jチーム:データから的確に現状の課題を分析、プレゼンも分かりやすい
Iチーム:短い期間でアンケートをまとめ上げ、ユーザーが抱えている課題を深堀り
Cチーム:難しいとされる市場規模とWTP(willingness to pay)を的確に計算
Gチーム:自分たちの実体験からペルソナを作り上げた
Aチーム:サービスのコンセプトを分かりやすく図解
Hチーム:完成度の高い収益シミュレーション

4. 審査員フィードバック

今回は各分野で活躍されている5名の起業家、役員の方々を審査員にお迎えし、最終発表での審査を努めていただきました。今まで培われた知見と観点から、各チームの発表に対して丁寧なフィードバックを行っていただきました。

齋藤 慎之介: MATCHA取締役COO
西村静香:株式会社LetterMe代表取締役社長
Austin Zeng:文部科学省国費留学生協会MSAの共同創立者・理事長
秦 たかし:ラブストック株式会社COO
竹内 幸一:株式会社グローバルパワー 代表取締役、一般社団法人外国人雇用協議会理事

齋藤さん:
アイディアの解像度が高く、現実味があって、こういうサービスがあったら、在日外国人の方々の課題が本当に解決されるんじゃないかと思います。課題の自分ごと化、自分たちが経験した課題に立脚したビジネスをやっていこう、というところにとても好感が持てました。
一方で、作った終わりではなく、どう事業を成長させるかまで深く考えられると、今後活躍される人材になっていくんじゃないかなと思いました。

西村さん
2週間前にチーム組成して、チームビルディングから今日この場を迎えている、ということを考えると、ピッチのクオリティがシンプルに「すごい!」と思いました。
ただ、”プレゼンテーション”という発表を期待していたんですが、説明チックになっていたところがありました。
アドバイスとして、今後ビジネスの場で思いを伝えたり、周りを動かすには、資料とプレゼンは違ったアピールをしていったほうがより伝わります。
資料の中の数値をどれだけきれいにしても、やってみると思っていたことと全然違うことばっかりがリアルですので、ぜひこの経験を生かして、一歩動いて、行動してみていただけるといいんじゃないかなと思います。

Austinさん: 私自身母語国ではない発表の難しさを知っていますので、皆さんの発表がすごかったと思います。
ただ、マイノリティはあるときには強みとしても働く。独自の体験と視点があったからこそ、質の高いプレゼンができたと思います。
改善点として、全部が全部をアプリにしなくていい、ということを強調したいです。
アプリは沼です(笑)。実際、アプリにしなくても解決できる問題は世の中に山ほどあります。もう少し他のアプローチにも目を向けてほしいというのが感想でした。

秦さん:
今日は素晴らしいプレゼンを聞いて、本当に皆さんの情熱を感じました。
私自身も20年前から日本に留学しに来て、あの時は毎日アルバイトばかり考えて、あまり起業とか、そういう夢を考えることができなかったです。
今皆さんの考えを聞くと、本当に時代が変わったなと感じました。
アドバイスとして、マッチングサービスを考えるとき、サービス提供側と利用側、両方メリットがないといけないですね。
向こうの立場に立って、こういうサービスを使いたいか、ちゃんと考えてほしいです。片側の善意に頼るとサービスは長く続けられないし、成り立たないと思います。
もう一つ、「今こういうサービスがないから作りたい」じゃなくて、なぜニーズがあるのにサービスがないのか、一歩踏み込んで考えてほしいです。
最後は、なんでもかんでも最初からアプリ開発、ではなくて、最小限の投資で自分の考えていることをやってみて、本当にニーズがあることを確認してから拡大していく、こうすると成功の確率が高くなると思います。

竹内さん:
本当に頑張りましたね、感動した!本当に信じられないくらいの努力をされたなと思いました。
注意すべき点として:皆さんが今考えているサービスの市場感であれば、できるだけコストを抑えて、どうやって軌道に乗せるか、を最優先に考える必要があります。
最後に応援メッセージ:
私の大好きな人「中村天風」の言葉を送りたいと思います。
「新しい計画の成就は、只不屈不撓の一心にあり、 さらばひたむきに只思え、気高く強く一筋に 」
「これやりたい!」と思ったら、誰よりも考えて、誰よりもやり続けてください。本当にお疲れ様でした!

ユーザーと課題、マーケット、ソリューション、ビジネスモデル、実行プラン、プレゼンの6つ項目に基づいた審査により、TOP3が選ばれました。
最優秀賞:チームJ フワフワ
準優勝賞:チームI iiNE
第三位賞:チームH Luminous

おめでとうございます!!

最終発表での集合写真

5. 参加者の声

陳さん(立教大学MBA24卒)
✓チームワークの重要性を感じた

私のチームは力を尽くして努力できたと思います。
LBCが閉幕した今、最初にSLACKに送られているメンバーの自己紹介を見返してみると、全メンバーが書いたLBCに対する期待は全て実現していました。最優秀賞を取ることはできませんでしたが、みんな賞以外の形の収穫と成長を持ち帰ることができたと思います。

Moeさん(駒澤大学24卒)
✓方向性の詰め方が学びになった

最も印象に残ったのは「どのようにテーマを絞るか」です。私は最近卒業論文のテーマを絞り始めたのですが、どのようにすれば、よりハッキリとテーマ範囲をつき詰めていけるのか、LBCで得た経験がとても助けになっています。
また、交流の中で、友達もつくることができました!Mentorを務めてくださったMulinさんがとても優しく、Mulinさんとのおしゃべりがとても楽しかったです!

周さん(東京工業大学24卒)
✓自己認識のギャップに気付けた
最も大きな収穫は大学で専攻している以外の専門的な知識と経験を得たことです。
まず第一に起業の道のりは難しく険しく、絶えず試行錯誤し、改変を重ねることが必要であるということ。第二にユーザーのペインポイントを把握することの重要性。
第三に、最も大きな収穫。それは、自己認知を上げれたこと、現在の自分の能力で何ができるのか、何ができないのか、できないことはどう克服していくのかを知れたことです。

ソウさん(京都外国大学23卒)
✓自分の役割を見つけ、タスクを果たせた
最も印象に残っていることは開催期間中、ほぼ毎日グループディスカッションを行っていた事です。私はLBCを通じて、とても明確にグループディスカッションでの自分の役割を見つけることができました。役割分担・タスク実行チームワーク中に積極的に参加することができ、得れた収穫はとても大きいと感じています。また、この経験からエントリーシートも比較的簡単に書けるようになりました。

橙さん(茨城大学23卒)
✓行動することの重要さに気づけた

LBCを振り返ってみて、得た最も大きな収穫は行動の重要性に気付けたことです。
提案の実行可能性を高めるために、データを取った方がいいとMentorがチームに対しアドバイスをくれた時、少し躊躇いました。が、すぐに自主的にアンケート資料の作成を引き受け、行動に移しました。その晩にアンケートフォームを完成させ、チームメンバーに拡散をお願いし、締切までの残り二日間を最大限利用して信頼性のあるデータを取ることができました。その結果、私たちが最終発表で良い成績を取ることの助けになったと思います。
もし自分がただちに行動に移していなかったら、一日アンケート資料をつくるのが遅かったら、きっとチャンスを逃していたでしょう。LBCを通じ、行動することの重要性を痛感しました。

6. 最後に

2週間という短い期間で、チームビルディング、準備、提案、ソリューション設計、発表と怒涛のタイムスケジュールで疲労困憊していたはずですが、審査員の面々から講評と熱い激励を受け、参加者はこの2週間の努力の裏付けともいえる達成感溢れる笑顔を浮かべ、沸き立つ興奮も最高潮でLBCは閉幕しました。

正解のない問いに挑戦し続ける濃密な2週間の中で、メンターとの綿密なディスカッションをはじめ、各業界精鋭の審査員からのフィードバックから参加者が学び取ったものは計り知れません。彼らは今後どういった道を切り拓いていってくれるのか、LBCを通じ更にパワーアップしたインバウンドタレントからますます目が離せません!

7. オフショット

各チームに1名社会人先輩たちがつき、メンターとして議論の方向性の壁打ちをしたり、チームワークのアドバイスをしたり、時には、喝を入れて士気を上げることも。 Mentorの熱心なコミットにより参加者の満足度も非常に高い結果となりました。

Mentor Hourで熱い議論
Mentor Hourで熱い議論
slackを活用

積極的にZOOMで議論、Slackで随時情報共有、Googledriveでの議事録作成など自主的に行い、着実に一歩ずつソリューションを練り上げていく参加者の姿がありました。

学習workshopで実践的に学ぶ

学習workshopでは新規事業の考え方、問題解決方法、会議のやり方、振り返り術など、ビジネスを考える上で必要なフレームワークや思考法、チームで成果を出すために必要なビジネススキルを学びました。

夜遅く最終発表が終わった後に、審査員からの熱いメッセージ

問い合わせ

この記事を御覧の、活気ある外国人材の採用を検討されている方、Lincとコラボレーションをご希望の方はぜひ気軽にお問い合わせください。お待ちしております!
問い合わせ先:
linccareer@linc-info.co.jp

ーLinc Career についてー

ミッション:インバウンドタレントの可能性を解き放ち、企業の成長を促進させる。
以下3つの事業を展開しています。

  • LincIntern:高度外国人材の長期インターン・新卒採用マッチング及び採用後の定着支援サービス。

  • Linc Voyage:日本初インバウンドタレント(外国人材)向け共創型キャリアコミュニティ

  • Career Camp:外国人若手社員に特化した実践型の人材研修サービス

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