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ぬいぐるみのケアをしましょう

ある日、妻が緑色のミシン糸にからめとられて、四苦八苦していました。
何をしているんだろうと見ていると、そばにお客様からお預かりしたぬいぐるみがあります。
30センチほどのキツネのキャラクターの白いぬいぐるみですが、緑色をした靴ひもが片方ありません。
その靴ひもを作ろうとして悪戦苦闘しているのです。

当店には、衣類の補修用にいろいろな色の糸が、数千本あります。
手芸屋さんにある販売用の糸のセットを、まるまる買い取ったものです。
引き出しがいっぱい付いた大きな木の箱が、3箱あります。

妻は、その中からぬいぐるみの靴紐と同じ色を選び出しています。
しかし、太さが違うのです。

私は「ちょっとかわってみ」といって、椅子に座ります。
ミシン糸を2つ折りから4つ折り、8つ折りにして太さを見ます。
まだまだ、太さが足りません。
8つ折りの糸の束を、3組作り、三つ編みにすることにしました。

私は、アユ釣りをするので、仕掛けを作るために三つ編みをよく使います。
なるたけ糸がたるまないように気を付けながら、必要な長さ、20センチほど編みました。
これで使えそうです。
蝶々結びにして、裁縫用の接着剤で補強。
あとは妻がぬいぐるみに縫い付けて出来上がりました。

なかなか良い出来だと思います。
ぬいぐるみのクリーニングも時々ご依頼があるのですが、結構しっかり汚れていたり、壊れていたりします。
しかし、お客様の思い入れも強く感じます。
ぬいぐるみは大事に扱うと、それこそゆりかごから墓場まで、人生を共にすることもできます。

だからクリーニングもすごく気を使います。
もちろん洗濯機に入れるわけにはゆかず、手洗いとなります。
それに厚みがあるので乾燥にも時間がかかります。
大きさもまちまちで、いまはまだ宅配クリーニングではお預かりしないのですが、店頭カウンターではお客様にご説明させていただいたうえで、お受けしています。

TVでブランドバッグの修理技術なんかを見てすごく感心するのですが、布製のぬいぐるみの修理なら、当店でも何とかできます。

今回のぬいぐるみも無事にお客様の所に納品することができました。
そしてしばらくして、お客様からお電話があり、感激しましたとのお話をいただきました。
クリーニングでお客様を笑顔に~当店のモットーです。

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