見出し画像

郷土料理は江戸時代のお殿様の置き土産だったって知ってる?

鳥取県西部、日野の郷土料理に、笹巻というのがあります。
私が子供の頃、五月の節句の頃に作ってもらって食べた思い出があります。
妻が、ご近所の朝市で米粉と笹の葉を見つけたというので、家族で笹巻を作ってみることにしました。

画像1

米粉をお湯で溶いて、餅にします。
それを一握りほどの大きさに固めて、笹の串にさします。
それを三枚の笹の葉で包むのですが、なかなかうまくゆきません。

妻は、あちこちから餅がはみ出すので、笹の葉を五枚もぐるぐる巻きにして、マラカス状態にしてしまいました。
それを笑いながら見ていた娘が挑戦。
何とか三枚で巻き終えますが、やはり餅があちこちの隙間から覗いています。

仕方がないのでいよいよ真打の登場。
私が巻いてみることにしました。
普段、台所では粗大ごみのような扱いを受けている私ですが、意外とこういった場面で器用さを発揮します。

画像2

そそくさと5本ばかりも巻いて、余裕をぶちかましておきました。

これを蒸して出来上がり。
簡単といえば簡単です。
早速、笹の葉をむしって食べようとするのですが、ここで大失敗。

ドロドロに溶けていて、食べづらいものとなってしまいました。

無題


それでも、少しお砂糖を付けて食べると、かすかに笹の香りも感じられて、懐かしい思いがしたのであります。

その後、冷えてからいただくとちゃんと固まっていて、食べやすくなっていました。

インターネットで検索してみると、同じものが島根県で見られます。
私の住む町は、旧出雲街道の根雨宿。
松江のお殿様が参勤交代をするときにこの町を通ったために、200年前の出雲の食文化が、今もこの地に色濃く残っているのでありました。

お殿様が、陣屋でもこういったものが食べたいとオーダーしたんでしょうかね。

ほかにも、おすましの雑煮だとか出雲そばだとか、いろいろ食文化に名残が見られることにハッと気づきました。

郷土の食文化って、たまには作ってみないとだんだんにすたれてしまうのかもしれません。

皆さんの地域でも心当たりはありませんか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?