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【実験】90歳の母を主役に!娘はそれをプロデュース。何かが変わる?かも...

超高齢化社会。家族や介護者の厚意や義務感・責任感からくるしっかり「お世話しよう」という思いと、介護される側のプライドがぶつかることは多々ある。「お世話される」だけの存在ではない!そんな気持ちに応え、母を活動の主役とし、娘はあくまで支援に徹してみよう。そんな娘の思いつきがこれから実践される。はたして、ふたりはどう変わっていくのか……



◆実験の目的と背景


母は今年90歳。今ボケ(今言ったこと、聞いたこと、見たことをすぐ忘れる)がひどい。

家のなかの家事は娘である私が行い、ディサービス施設でも「してもらう」「お世話される」立場の母。
私が食事の準備をしていると「何かすることあったら言って」と母はよく尋ねてくる。そんなとき私は、心の中で「なにができるの?」とつぶやきながら、正直、うっとおしさも感じる。
  ↑なんて冷たい娘!と我ながら思ってしまう

「おとなしくお世話されてよ」という私の勝手な気持ち。でも、町なかの書道教室を見て、ふと気づいた。これ、母にできることだ! 教えに出かけることはできなくても、家に来てもらえば、まだまだ母は誰かに「してあげる」ことができるはず。

母を活動の主役にすることで、母自身、そして娘である私がどう変わるか。
                  ↑そう、もっと優しくなりたい!
さらに周りがどう変わるか。
個人的な実験ではあるが、高齢化社会、介護にかかわる人も多い中、社会へ還元できる部分も多いはずだ。

◆検証したいこと

仮説:
高齢者や認知症など、世間一般では「お世話される」側という人たちも、「してもらう」だけでなく、適切なサポートがあれば「してあげる」立場に立てる。
そして、そのことによって、高齢者や認知症当事者が自信を持ち、介護者にとっての日常生活の困りごとも減るのではないか。
また介護者自身も介護対象者への見方が変わり、気持ちやことばにやさしさや余裕が生まれてくるのではないか。

つまり、
1.ボケがある高齢者も適切なサポートがあれば「してあげる」役割が果たせる

2.「してあげる」経験によって、高齢者当事者の気持ちや行動が変わる(認知症周辺症状*が減る)

3.高齢者当事者が主役の活動を側面支援することで、介護者の気持ちや行動が変わる

上記3点が検証したい主なこと。ただ母には周辺症状は見られないので、細かな言動の変化を観察していきたい。
また、高齢者当事者が主役となった活動に参加した第三者の変化にも注目したいと考えている。

*周辺症状 とは、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、理解・判断力の障害、実行機能障害など)によって二次的に引き起こされるもの。行動・心理症状、BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)とも呼ばれている。具体的には、不安、徘徊、物盗られ妄想、幻覚、暴力・暴言、睡眠障害など。

◆活動の概要

以下の三本を大きな柱として進めていきたいと考えている。

1.自宅で書道教室を開く

母は以前子どもに書道を教えていたことがある。また70代に入ってからは自宅を脳トレ教室として開放し、その一環で同年齢の人たちに書道を教えており、コロナ前まで続けていた。また、教えに出かけていたこともある。
ただ足腰や体が弱くなった現在、出かけて教えるのは難しいと思われるが、自宅ならば可能だろう。指導は母自身が、そして私は広告や準備などのお膳立て、教室内でのサポートをしていく予定。

母の作品

2.母の個人年表の作成

2年前母の米寿のお祝いに、私が自作した個人年表がある。昔の写真や家にある思い出の品などを見ながら、私が母にそれにまつわる話を聞き、年表にそうした出来事を書き加えていく。
余裕があれば、隣に住む88歳のおば(母の妹)の個人年表も作り、たまに訪ねてくるいとこに実践をお願いしたいと考えている。

手作り年表の表紙
左ページは個人史、日本の出来事、世界の出来事、
右ページは母の誕生日(このページは50歳の時)の新聞切り抜き

母自身がその後新聞などからスクラップしたもの

3.高齢者や認知症の人への接し方、アンガーマネージメントなどを娘が学ぶ

関連書籍を読み、知識を増やし、実践していきたいと考えている。また訪問看護師の母に対する接し方などからも学んでいきたい。

◆アウトプット・成果

実験期間中、X(旧ツイッター)での発信。
noteで経過報告、母や私の変化などを記録。

◆実験の測定方法

母の言動の観察、私自身の内省
私が母に怒った数
書道教室の生徒の感想

◆スケジュール・進め方

書道教室関連
6月 開室のための準備
・母に話す
・必要なものがあるか確認・なければ購入
(そのために、まずは私が母の生徒になってみた)
・生徒募集のチラシの作成
・京都市国際交流会館にチラシを貼る
(外国人を対象にしてみようと思っている)
7月 開室
その後は様子を見て、必要なら対象者の幅を広げるために他の募集方法も模索する

●年表●
母のいる時間にできるだけ話して、年表に書き込んでいく

●私の学び●
図書館で関連書籍を借り、読み、気になるところを書き抜き
実践例は実際に実践してみて、その効果をメモしておく。
逆に実践できなかったためにうまくいかなかったことや、
訪問看護師の上手な対処法もメモする。 


以上、「#私の働き方実験」の計画です。
同じような環境におられる方、おられた方、そうでない方
 ↑つまり、これ読んでくださったすべての方
ぜひ、実験の進め方などについてご意見、アドバイスいただけるとありがたいです。X (旧Twitter)などに気軽に投稿ください(^^♪

◆「研究員制度」の趣旨について

本記事は、ランサーズ新しい働き方LABの「研究員制度」に参加する過程で、私個人が行う「働き方実験」についてまとめたものです。
「研究員制度」にご興味のある方はこちらへどうぞ。
https://hosting.lancers.jp/lp/lab_researcher

新しい働き方LAB byLancers










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