MYPの英語 とうとう文法の出番がやってきた
息子の通う公立IB校(中高一貫)では、毎日英語に触れる時間帯がある。聞く・話すは伸びるようで、それは驚くほど。当初は懐疑的だったが、やはり英語のシャワーを浴びて話す機会があるというのは語学上達には大切な環境なのだと感じた。
ただ、これが「きちんとした英語」つまりアカデミックな英語になるにはもう一つ越えるべきハードルがあるのだろうと思っていた。
それは文法。
いくら話せてコミュニケーションがとれたとしても、きちんとした文が書けるかどうかは、もしも英語を使って将来きちんと働きたいならば重要。だって、日本人が日本語の文法を中学以上で学ぶのと同じように、ネイティブだっていつかのタイミングで文法を学ぶはずだから。
高1になった息子がとうとう「英文法を学びたい」と言い出した。
きっかけはテスト。リスニング・リーディングの成績は高いのに、文法と語彙が低いことが点数で如実にわかってしまったのだ。
テストの内容を見てみると「カン」で解いていて、「そんなことも知らないのか」と思うような文法の基礎を知らない。
本人がやる気になったこのタイミングがベストなので、さっそく、久しぶりのママ塾の再開となる。
三人称単数、過去形・過去分詞系、現在完了形、助動詞…
テストの復習を兼ねつつ質問に答えつつ、(昭和的な英語教育を受けた身からすると)「中学1~3年時に学んどくことだろう!」と思われる基本をさらっていく。
こうなると「やっぱり文法は大事なんだよね」と文法を教えない英語教育に言いたくもなったが、とはいえ、聞く・話すから入る英語教育もさすがだと思った。
それは、圧倒的な例文の蓄積。そして「なんとなくわかる」感覚がすでにできていること。
毎日少しでもネイティブと触れて学ぶ機会があるおかげで、過去3年間で本人の中にはおびただしい数の英文例が蓄積されているようだ。文法を教えるときの例文でも、大抵聞いたことがある・見たことがあるものらしく、意味をあらためて教える必要はない。その文章で使われている単語がなぜこの語順なのか、どうしてこの動詞は変化しているのか、というような厳密に文法の説明に集中するだけでよいのだ。
また、ルールとして意識していなくても、いわゆるSVOOの文型で使われる動詞にはどんなものがあるのかも、感覚で分かっている。
これは覚えが早いに違いない。
多分、こういうのが語学を学ぶのに理想なんだろうなぁ、と思う。
始めに文法をガチガチに学んでその語順で単語を並べて文章をつくるというよりも、既になんとなくわかっている文章をきちんとわかるようになる基礎体力として学ぶ。後者なら「ああ、じゃ、あの文章がああいう作りになっているのはこういうことだったのか」と深く理解することができる。
このタイミングで学ぶと、一気に英語の意味がよりわかるようになるし、応用も効くようになる。
ということで、これからしばらくまたママ塾の英語が開催されそうだ。
最近、数学などで馬鹿にされてきたから、ちょっと気分がいい。