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食べて生きてゆく

食べることは生きること。

いろんな人がそう話すのを見て聞いて、本当にその通りだなぁってしみじみと思います。
食べなきゃ死んじゃうということだけではなく。

誰だったか、海外のシェフの方が、
『食べることは、人生でありアイデンティティである。あなたがどんな人でありどんな風に生きるのかを決定づける、けっこうシリアスなイベントなのだ。』
とおっしゃっていて、ふむ!と納得したのです。

アロマセラピストの学校での解剖生理の授業。
先生はアーユルベーダや東洋医学に明るく、とてもユニークなおじさま。
『人間は何のために食べるのか?』
クラスのみんなが 栄養を取るため…?とぽそぽそしていたら
『人が食べるのはね、第一に欲望のためです。欲求を満たしたい、食べたいから食べるんです。栄養は二の次。アーユルベーダ的にはね。』
これも、ふむー!となりました。


食べることが好き。
歳を重ねて食べられる量が減ってしまい、食べたいだけ食べられていた頃が恋しい。そんな淋しさをほんのり抱えつつも、朝ごはんを食べながらお昼には何を食べようか考えているし、出勤の電車の中ですでにお昼休憩が待ち遠しい。

疲れて早く帰りたいのに、食べたい物がわからずスーパーをうろうろする時などちょっと投げやりな気持ちになってしまう。そんな時は孤独のグルメ 井之頭五郎さんのセリフを呪文のように繰り返し呟くと落ち着いてくる不思議。
『慌てるな。どんなメシも1回のメシだ。』

『ランチの女王』。
ずっと前の、竹内結子さんのドラマです。
このドラマが好きすぎて、レシピ本やサントラCDまで持ってたりします。エンディングでは出演者のみなさんが小学生のみなさんと一緒に教室で給食を食べているのです。joy to the world をバックに。
今でもふいに joy to the world を聞くとなんだかわくわく。みんなが『食べるって楽しい!』って笑って食べている顔を思い出すんだもの。

 


食べることは生きること。

この数か月、わたしはちょっと弱っている。
気を張って心を配らなきゃならないことが増えた。あれやってみたいぞというささやかなアイデアが生まれても、それを実践する時間がない。いっぱいいっぱいなんだろうなぁわたし。

それで何がよくないかって、これまで以上に晩ごはんを我慢できなくなってしまったのです。
定時で帰って、晩ごはんを食べるのは早くて8時半ころ。そこから普通の量の晩ごはんを食べてしまう。作り置きがあればよいけれど、そうでなければ塩分とカロリーが気になりつつもお惣菜やお弁当を買って帰る。おいしいけど味濃いなぁとぼんやりお弁当を食べ、配信終了が近づいているバラエティを見て笑う。ご飯だけでは欲望がおさまらず、プリンとかお煎餅とかアイスとか。食べてしまう。それでもお腹いっぱいだとはあまり感じなくて、小さく、こっわ!と思う。思うのに。

ああ。
気疲れが押し寄せるこの期間は一旦今月で終わる。


今日のお弁当は昨日炊いた幸せのたけのこご飯。大好きな高野豆腐の唐揚げも入れてあるし、おやつにはメロンパンもある。
そうやって乗り切ってゆくのだ。
欲望を満たすためだけに食べようとも。




救われるうまさのマフィン
ベリーとナッツ、クリームチーズ入り
食パン1斤よりもずっしり


満開だと思っていた桜が葉桜になり
いつのまにかつつじが満開
小さい頃つつじをよく吸っていた

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