短編小説 七夕伝説
昔々あるところに、大きな川を挟んで2つの国がありました。
東の国はどこよりも早く太陽の登る場所で、西の国には朝になると鮮やかな空が広がりました。東の国と西の国は時々喧嘩をしながらも、それぞれ川の東側と西側でおおきくなっていきました。
ところがあるとき、紆余曲折を経て東の国が西の国を併合することになったのです。それから35年間というもの、東の国は西の国を植民地支配しました。西の国の人々は、名前を東風に改めさせられ、東の国の言葉の使用を強要され、東の国の神を信じることを強要されま