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90年代Bollywood絵葉書 うちにあって 日本の一般家庭の1%未満にしかないと思うものを挙げてみる その23

映画 パターン を見ました。
行けそうなシアターでの上映の最終日。インド映画は IMW(インディアンムービーウィーク)や IDE (インド大映画祭)などの映画祭での上映も含めて、日本で上映されたものの7、8割は何とか見れているんじゃないかと思います。
いい作品が次々劇場で観れる。これは本当にうれしいことで、マレーシアのインド街で買った十数枚のDVDと、東南アジア系の飛行機内で機内放送に中断されながら小さな画面で見るのがわずかな楽しみだったからです。

RRR も バーフバリ も90年代にはムトゥ踊るマハラジャ も見たしもちろん好きなのですが、実は南インドならタミル映画のヴィジャイ(大将の方)主演のもの、そしてやはりボリウッド映画がたまらなく好きです。
きっとうまくいく はもちろん、バジュランギおじさんと小さな迷子オームシャンティオーム恋する輪廻 はもう何度見たことか。そして何度ミュージカルシーンを反芻したかわからない程です。

パターン は私としてはあまり得意ではないアクションものですが、世界で一番の完成形ではないかと思うほどの女優 ディーピカ パドゥコーン の美を見て酔いしれ(眼福というのはこういうことをいうのだと噛み締めた)、文句なしの大スター シャールク カーン のありがたみを存分に味わい、カメオ出演するのは大ファンである サルマン カーン であるというキャストだけでクラクラきそうな豪華さです。


練られたストーリーにも涙と感動を伴って終わって呆然としながら帰りの電車内でマサラの幻臭を感じた気がしました。
幻覚のうちでも幻視や幻聴より更に脳の原始的なあたりにある嗅覚を幻で感じるのには、相当奥深い意識の掘り起こしがありそうです。
どちらというとコテコテの南インドらしい映画の方が掘り起こされ感は強いのですが、なんせ30年前の カランアルジュン W主演のシャールクとサルマンの二人がエンディングで語り合うシーンがあったからと思われます。

シャールクもサルマンも(ついでにきっとうまくいくのアミールも)モスリム姓であるカーンであり、同じ1965年生まれであり、30年ずっとトップ俳優であるので、3Khans と呼ばれています。だから昔買ってきた絵葉書にももちろん写っています。
残念ながら、絵葉書に写る90年代の男優のほとんどが今もトップで活躍しているのに、この時期のトップ女優は結婚出産でほとんど一線を退いて今出演するものは少ないことです。
でも21世紀に入って女優も年齢にあった役だったり、演技力や制作サイドでの才能を発揮して遜色なく残っているのはすばらしい変化です。

語り出したら止まらないし、でも語っても共感を得られる絶対数が少ないので、パターンについてのあれこれはこれくらいにしますが、写真左のシャールク(裏はディーピカ)のカードをもらい、そう言えば、と90年代にインドで買ってきた絵葉書を探し出しました。
日本でも昔俳優や歌手の人気のバロメーターの一つに「ブロマイド売り上げ」というのがありましたが、今では通信手段としてほとんど使われないだろう絵葉書にインドでは人気俳優や女優の写真が使われていました。
もちろん美しい景色や遺跡などの写真もあったし、実は人気俳優達の絵葉書より神様の絵の絵葉書の方がたくさん売られてはいましたが。

並べてみるとシャールクがいかに驚異的かが改めて認識されました。
正直なところ、昔スートーカーの役を演じたり、いじめられっ子が力をふり絞るような役どころの時は、カッコいいけどどこかジミー大西を彷彿とさせる表情も感じていました。垢抜けてきた30歳前頃の下の写真の頃(映画ONE2KA4ではないかと思われる)より、50代も後半の今のかっこよさといったらありません。
身体は作り込まれ、童顔は男としての渋みを増しています。
あの TED で、この実年齢になってもロマンチックラブやルンギーダンスを求められることに❓ はないわけじゃないと語っていたけれど、やれてしまう、そして人々を熱狂させてしまえるのは超人的だと思うのでした。

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