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「小さなゴミが、大きな問題に!みんなで取り組もうSDGs」~こまきこども未来大学講座開催レポート

愛知県小牧市で市民活動団体として活動する☆夢チャレンジっ子。私たちの活動フィールドである小牧市では、2022年度より新たにこまきこども未来大学が開始。☆夢チャレンジっ子も登録団体として、夏休み期間中にSDGsに関する講座を開催しました。
https://www.facebook.com/groups/476149634143137/permalink/622142789543820/
テーマは「小さなゴミが、大きな問題に!みんなで取り組もうSDGs」。
小牧市に落ちているゴミが風で飛ばされたり大雨で河川へ流されたりすると、地球環境にどんな問題があるのか。SDGs17の目標との関連性や地域のごみ問題について子ども達にディスカッションしてもらいました。その模様をお伝えします。

こまきこども未来大学とは

小牧市では、これまでも「こどもの夢を育み、夢への挑戦をみんなで応援するまち」「こどもを中心にすべての世代がつながっているまち」を目指して、こどもの夢への挑戦を応援する事業だけでなく、こどもたちを支える「企業、団体、地域、市民(大人)」を支援する活動を行ってきました。
また、市の最上位計画である「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」の推進を通じて、“誰一人取り残さない”持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指してきました。
そしてこの度、SDGs推進に関する小牧市のこれまでの取組と目標の達成に向けた提案が評価され、尾張地域で初の「SDGs未来都市」に選定されました。

小牧市HPより

小牧市がSDGs未来都市と選定されたことにより、2022年度から新たに始まった「こまきこども未来大学」は、子ども達がSDGsについて考え、自ら行動を起こせるよう、市内の企業や市民活動団体などが自分たちの知識や技術を活かした取り組みを行うというものです。

私たち☆夢チャレンジッ子は、子ども達のキャリア支援を目的とした活動の一つとして、こまきこども未来大学に登録しました。

「ゴミ」をテーマにした講座を選んだ理由

Facebookグループ「ぶらりこまき」の投稿より

SDGsには17目標があります。その中で私たちが出来ることは何かをまず考えました。そしてメンバーでブレストを行った結果、小牧市にあるゴミ問題を子ども達に知ってもらおうと企画、実施に向けて準備を進めることにしました。

実は私や他メンバーも所属しているFacebookグループには、毎日のようにゴミのポイ捨てや放置について投稿があります。個人でゴミ拾い活動をされている方からの投稿を見ていると、自分が住む街がこんな状況なのかと残念な気持ちになります。また、街を歩いていて落ちているゴミを見つけた時、拾うべきかと悩んでしまうこともあったため、子ども達がゴミ問題や地球環境についてどのような考えを持っているのか、意見を聞いてみたいと思いました。

ゴミ拾い活動歴20年!「米野さわやか会」会長末松さん

地域のゴミ問題について子ども達に知ってもらいたい。
講座を開催するにあたり、ゴミ拾い活動をされている方から実際の様子を聞くことでさらに現状を知ってもらえるのではと考えました。そこでいつもお世話になっている窓口の方から、市内で子ども達とゴミ拾い活動をされている方がいらっしゃるとご紹介いただいのが、「米野さわやか会」の会長である末松さんです。

末松さんはすでに80歳を超えており、会の主要メンバーみなさんが70歳以上というから驚きです!というも、今回の講座でゴミ拾い活動についてお話をいただくのあたり、事前に夢チャレンジっ子メンバーもゴミ拾いへ参加。集まった小中学生と一緒に市道を歩き回りながら30分ほどゴミを拾いをしましたが、汗ばむ陽気の中での活動は高齢者の方々にとってはとても大変だと感じたからです。

https://www.facebook.com/groups/476149634143137/permalink/580660687025364/
子ども達が描いた活動記録。挨拶が出来たとゴミ拾いを楽しんでいる様子が印象的でした。

末松さんは、「小さな子どもほどゴミ拾いに参加すると、大きくなってからゴミを絶対に捨てないですよ。そして大人になってからも、この活動で体験したことが自分の価値観や行動にちゃんとつながっていると言ってくれている。私たち世代が、いま自分たちができることを活動しているだけですが、こうして楽しんでもらえて嬉しい。この活動を通して子ども達の心を育み、そして後世に受け継いでいって欲しい」と、話されていました。

夏休み講座「小さなゴミが、大きな問題に!みんなで取り組もうSDGs」の概要

ゴミ拾い活動について子ども達へお話をされる末松さん

講座は、まず米野さわやか会会長の末松さんから、ゴミ拾い活動について話を聞くところから始まりました。末松さんは必ずペットボトルの数を数えていて、参加した子ども達に対してどんなゴミが一番多いと思う?ペットボトルは毎日何本ぐらい落ちていると思う?と質問されていました。

みなさんは市道に落ちているゴミで一番多いものは何だと思いますか。

その後、一つのゴミも放置されると川から海へ流れ出ていき地球環境にどのような影響があるのか、その問題を踏まえて自分たちが住む街をどうすれば住み続けられる街にできるかを、子ども達自身が考えた意見を出し合ってもらいました。

続いて、ゴミ問題を解決するとSDGs17目標へどのような変化が起きるか、課題解決に必要なアクションやできることは何かと、最後まで子ども達が思い思いの意見を出し合い、最後はグループでまとめ上げてみんなの前で発表してもらいました。

私は中学生と小学生のグループの様子を見ていましたが、ゴミ問題について真剣に向き合うだけでなく、大人以上の価値観や論点を自分できちんと言葉にしている姿に驚かされました。
最後の発表も誰がどのパートを発表するのか相談して、緊張しながらも自分たちがまとめた考えを述べる姿に、発表が苦手な私自身が勇気をもらった気がします。

初めてのSDGs講座を開催して

今回、SDGsについて内容を理解し、子ども達が夢ややりたいことを見つけてもらうきっかけになって欲しいという目的で講座を開催しました。講座を通して、私たち☆夢チャレンジっ子メンバーもふわりとしていたSDGsについて理解を深められる機会になったと思います。
また子ども達と対話をすることで、大人でも知りえない情報を知っていたり環境への関心や興味を持っていたりと、私たちの想像を超える子ども達の姿にも気づく機会となりました。家庭や学校では決してここまで自分の考えや意見を出し尽くすこともないと思いますので、この講座を通して何かしら子ども達にも気づきがあったと期待したいです。

最後に、米野さわやか会会長の末松さんからの「どんなゴミが一番多いか」という質問の答えは、たばこの吸い殻です。
その原因を作っている私たち大人たちも、今一度自分の行動を見直し、SDGsに限らず自分たちが住む街や国、地球環境について関心を深めるべきではないでしょうか。