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きょうだい児って?

「きょうだい児ってなに?」
きょうだい児は障害や、病気を抱えた兄妹がいる子どもたちのことです。
障害や、重病を抱えていると、どうしてもそちらを優先せざるを得ないので、兄妹の子どもが1人になってしまう時間や、両親との時間が少なくなってしまいます。
そのため、心のケアが必要と言われています。

こうやって書いてはみるけど、ウチはお互い、きょうだい児なので、理屈で説明するのはちょっと、難しかった。

お兄ちゃんが、重いネフローゼになったのは
私が1歳。
お兄ちゃんが5歳の時だった。
私が物心ついた時にはお兄ちゃんが、入退院を繰り返していたし、そのためにはお母さんが、つきっきりになるのは当たり前のことだった。

仕事も、両親が共働きだったから、1人になる時間も、叔母さんの家に預けられることも日常茶飯事だった。
それを特別なことだとは一度も、思ったことはなかった。

しかし、お兄ちゃんはお兄ちゃんで、発達障害という言葉がない時代に私が外出先とかで、理由も分からないギャン泣きをしたり。
人見知りで、ビビりだから、いつまでもお兄ちゃんの後をくっついて回って、ケンカしたり。
その度に両親に
「ちょっと待って」
をされてきたから、お互い様みたいなとこがあった。

物心ついた時から、お互い、その環境だったから、お互いに特別なことだとは思わなかった。

確かに、小さい頃、お母さんと過ごす時間が、極端に短かった。
じゃ、それがどう影響したかと聞かれると、私がやたら、お父さん子になってしまったことだと思う。

今年の春、家庭内のトラブルが続いて。
お兄ちゃんが、うまくコントロールできずに暴力に発展してしまい、私も、お母さんも、殴られた。
お父さんのことも殴ろうとしたから、それをかばってのもらい事故もあった。
でも、その時、私が一番、心配だったのは殴られた自分でもないし、殴ったお兄ちゃんのことでもない。
不自由な体で、殴られてる私を見て、悲鳴をあげてるお父さんのことだった。
せっかく、リハビリを頑張って、家に帰ってきたのに。
こんな悲しい思いはさせたくない。

そこが、もうガチガチのお父さん子で、ファザコン。
価値観も、どちらかと言えば、お父さんの方が合う。

お兄ちゃんはと言うと、今はそうでもないけど、昔はガチガチのお母さん子だった。

ウチはそんな風にうまいこと、お父さんとお母さんと別れたので、バランスが良いと言えば、良い。

けど、寂しくなかったのかと聞かれたら、そんなわけはない。
それはお兄ちゃんも、一緒だったと思う。
周りの大人たちに色んな気遣いも、あった。
そういう中で、無意識に人の顔色を伺うようになってしまった。

それが、良いかどうかは分からない。
当然だけど、同じ経験をしても、人によって捉え方は変わるだろうし。

でも、きょうだい児の心のケアをしてくれるなら、して欲しかったなとは思う。
今は心のケアも、重視されるようになったから、専門家の手を借りるのも1つの選択肢として、もっと心のケアを充実させていってほしい。

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