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【海外ドラマ】『ブルックリン・ナイン-ナイン』をおすすめする9の理由。

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毎日必ず英語の動画を見る黒木りりあです。

先日、アメリカのコメディドラマ(シットコム)『ブルックリン・ナイン-ナイン』("Brooklyn Nine-Nine")を遅ればせながらようやく完走いたしました。

アメリカでの人気を聞きつけて以前からずっと気になっていたこのドラマ。全153話というボリュームになかなか見始めることができていなかったのですが、今年の夏、覚悟を決めて見始めました。

うん、とにかく面白かった!

評判な理由がよーく分かりました。少しでも多くの人に見ていただきたいな、という気持ちから、感想の興奮が冷めないうちに、このドラマをお勧めしたい理由を書き連ねたいと思います。


『ブルックリン・ナイン-ナイン』とは?

『ブルックリン・ナイン-ナイン』は、2013年から2021年までアメリカで放送されたドラマです。全8シーズン、153話とボリュームは大きいものの、1話20分ちょっとのコメディドラマという点から、気軽に見進めることができます。手軽さと継続しやすさから、英語学習にもピッタリです。
ドラマの舞台はニューヨークの架空の警察署であるニューヨーク警察99分署。ここに勤める個性豊かなキャラクターと彼らの周りで起きるハチャメチャだけれどもどこかほっこりする出来事を扱っています。
日本では、ストリーミングサービスのNetflixで全話配信されています。

濃すぎるキャラクター

『ブルックリン・ナイン-ナイン』は全8シーズンに渡る長いドラマですが、メインのキャラクターは9人です。
物語の主人公はお調子者だけれども99分署でおそらく最も優秀な刑事ジェイク・ペラルタ。そんな彼と時に厳しく、時に優しく接する99分署新所長のレイモンド・ホルト。
こわもてだけれども仲間思いのローザ・ディアスに、生真面目で負けず嫌いのエイミー・サンティアゴ。お人好しで食通のチャールズ・ボイルに、筋骨隆々で家族思いのテリー・ジェフォーズ、99分署事務員でまさにワイルドカードなジーナ。そして、極力立たない、歩かない、いつも食べまくって一緒に過ごすヒッチコックとスカリー。
すぐに覚えられてしまうぐらいあまりにも個性的で強いキャラクター性を放つ9人は、見始めればすぐに覚えられてしまうほど。そんな子過ぎるキャラクターは、この作品の最大の魅力です。

社会問題をしっかり扱う

『ブルックリン・ナイン-ナイン』はコメディドラマですが、コメディとシリアスのかけ合わせ方、比率が秀逸で、難しい社会問題も正面から扱うことで高く評価されています。黒人をはじめとした人種差別や女性の社会進出やセクハラ問題、同性愛やバイセクシュアルについてなど、多くの議論を呼ぶ題材について果敢に挑んでいます。最終シーズン放送時はちょうどBLM運動でアメリカの警察官に対して厳しい目が向けられていた時期でした。そのタイミングで警察署を舞台にしたコメディは作りづらい、という意見もある中でも視線を逸らしたりごまかしたりすることなく、アメリカの警察官たちを取り巻く問題を正面から扱っています。

ゲイカップルの描き方

メインキャラクターの一人であるレイモンド・ホルトは黒人のゲイで、それが理由で警察組織でも苦労し出世が遅れた、というキャラクターです。ゲイ、というとステレオタイプ的に描かれることも少なくありません。しかし、融通が利かない堅物で時にロボットのようだと評される彼のキャラクターは、ゲイのステレオタイプなイメージとは全く異なります。また、彼の夫であるケヴィンも同様で、カップルとしての描かれ方も同性愛者を強調したものではなく、ごくごく一般的に存在する一組の夫婦として描かれています。(キャラクターの濃さはずば抜けていますが…。)

女優の妊娠への対応

アメリカのドラマは人気作であればあるほど、放送が長期間にわたります。その際に課題となるのが、女性出演者のライフステージと作品をどう並走させるか、ということです。特に妊娠した場合は、体型の変化がつきものなので、対応が必要となります。ドラマによっては、妊娠した女優は降板させられたり、作品自体が打ち切られたりすることもあります。
このドラマのメインキャラクターを演じた3人の女優の方々は、3人とも撮影中に妊娠を経験しています。しかし、3人とも作品をクビになる、なんてことはなく、それぞれの方法で作品と妊娠・出産を並走しています。

心をつかむロマンス

私が今作を観たいきっかけの一つともなっているのが、今作の見どころの一つとなっている、主人公ジェイクとエイミーとの恋愛です。アメリカのテレビドラマ史におけるスーパーカップルの一つとの呼び声も高い二人は、シーズン1からシーズン8までの過程で、様々なライフステージを経験していきます。
シーズンが長くなるドラマの場合、メインとなるカップルには必要以上にドラマティックな激動の展開を盛り込むことも少なくありません。しかし、本作ではそのようなことはなく、地に足のついていて現実的だけれども、非常にハートウォーミングなロマンスが展開されています。
実際に視聴してみて、私もこの二人には何度も心つかまれる場面があり、二人が最高のカップルと常に呼ばれる理由が、よくわかりました。

日本の話題

『ブルックリン・ナイン-ナイン』でなんだかんだ多いのが、日本ネタです。良くも悪くも、日本の名前や日本文化が劇中に何度となく登場します。
中でも、メインキャラクターの一人であるテリーは日本に住んでいたことがある、という設定で、時折彼が日本語を話す場面も登場します。日本滞在時のテリーの回想シーンなどもあり、海外ドラマでありがちな、明らかに日本じゃない日本も登場します。
時に考えさせられることもありますが、日本人だけがくすっとできる場面などもあり、それができるのはまさに日本人の特権。日本の描かれ方は何とも見ものです。

とにかく『ダイ・ハード』

どういう作品が好きな人に『ブルックリン・ナイン-ナイン』をおすすめするか、と聞かれたら、迷いなく『ダイ・ハード』と答えるでしょう。主人公ジェイクは大の『ダイ・ハード』ファン。なので、本作の至るところで『ダイ・ハード』が言及されたり、小ネタが仕込まれたりしています。
『ダイ・ハード』ネタを知らなくても作品は十分楽しめますが、『ダイ・ハード』好きな人はよりジェイクに共感しながら『ブルックリン・ナイン-ナイン』を楽しむことができると思います。

ハリポタ、テイラー・スウィフト、ディズニー

『ブルックリン・ナイン-ナイン』に登場するのは『ダイ・ハード』ネタだけではありません。様々なポップカルチャーが作品で言及されています。
意外なところで繰り返しネタとして登場する作品もあります。例えば、私の大好きな「ハリー・ポッターシリーズ」。エイミーの好きな作品として複数回登場しています。その中には個人的に心をグッと掴まれた台詞もあります。また、テイラー・スウィフトもジェイクの好きなアーティストとして何度も言及され、彼が歌詞を引用する場面も。更に、ディズニーネタも作中では何度も登場しています。

一人の男の成長物語

最後に、『ブルックリン・ナイン-ナイン』の一番の魅力は、やはり主人公であるジェイクの約10年に渡る成長期である点でしょう。最初はお調子者で優秀だけれども責任感に欠ける若者だったジェイクですが、様々な経験、様々な出会いを通じて、大きな成長を遂げていきます。
変わらないジェイクらしさを保ちながらも、様々な困難を自分なりの方法で解決し、乗り越えていく様子は、観ていて心地が良いものです。最終話まで観終えてから振り返ってみると、どれだけジェイクが成長したのかがよく分かります。王道だからこそ、ハズレがない、とも言いますね。

ここまで『ブルックリン・ナイン-ナイン』の魅力について、お話しして参りました。もしも、ほんのすこしでも作品に興味をもっていただけたなら、騙されたと思って一度ご視聴なさってはいかかでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。また興味のある話題がありましたら、足を運んでいただけますと幸いです。

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