見出し画像

子供連れの離婚で必要な養育費の知識


前回のnoteでは、基本的な離婚の段取りについてお話ししました。
その段取りの中で、「子供の養育費、面会交流について決める」という項目を作っていました。

養育費の何を決めるのか。
まずは養育費そのものについて知る必要があります。

今回は、お子さんがいる夫婦の離婚に欠かせない、養育費についての基礎知識をお話しします。


養育費とは何か

養育費とは、未成年の子供を持つ夫婦が離婚した場合に、非親権者(又は非監護親)から親権者(又は監護親)に対して支払われる、子供を育てるためのお金のことです。

離婚して夫婦は他人同士になったとしても、親と子の関係性はなくなりません。
子供と離れて暮らす親にも、子供の生活を支える義務があり、子供が親と同等以上の生活水準を維持できるだけの養育費を支払わなければなりません。
子連れで離婚する際には、必ず養育費についての話し合いをしましょう。


養育費の相場

そんな養育費ですが、大体の相場を決める基準があることをご存知ですか?

養育費は、

・養育費を支払う側の年収、所得形態
・養育費を受け取る側の年収、所得形態
・子供の年齢、人数

の点を踏まえて金額が異なります。

たとえば、

5歳の子供1人養育費を受け取る側の年収が200万円、養育費を支払う側の年収が400万円という条件の場合は、

養育費の相場額は月2~4万円となります。

この相場は、裁判所が公表している「養育費算定表」を元にしたものです。
相場をもとにすると双方の親にとって、無理なく継続して支払いができ、子供の養育に心配がない金額を受け取れる、というありがたいものになっています。
詳しい相場については、この「養育費算定表」にご自身の条件を当てはめて確認してみてください。

参考:養育費算定表 _ 裁判所


養育費の中身とは

ところで、子供の養育にかかるお金と言っても、具体的にはどのような名目の出費が養育費に含まれるのでしょうか?

養育費には、下記のような出費のためのお金が含まれています。

・子供の学費
・子供の食事にかかるお金
・子供の衣服を買うお金
・子供の医療費
・塾や習い事にかかるお金
・子供にあげる小遣いのためのお金

など

このように、子供が生活をしていくうえで必要になる、あらゆる出費をフォローするために養育費があります。
そのため、養育費とは別途で、子供に掛かるお金を追加請求することは、基本的にはできません。
ただし、親同士が話し合って互いに納得したうえでなら、養育費の額を増やしたり、臨時に経済的援助をしてもらうことも可能です。

離婚後もずっと親子であり続ける責任と義務があります。

改めて離婚の手続きの順序や、養育費のほかに話し合いできることを確かめたいときは、離婚の手続きの順序は?|失敗しない離婚の手順を解説 のページが詳しいです。

離婚した後も、養育費の目的をきちんと理解し、支払う義務ができた方は、子供のためにしっかり過不足なく支払いましょう。
親権がある側は、上手に活用して子供のために使いましょう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?