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2021東京六大学野球秋季 立大ー慶大

2018秋季より10連敗中。近年の立教にとって最も鬼門になっている慶應義塾大と、優勝の行方を占う終盤の山場です。

慶大1回戦

スタメン:8道原5田中祥7宮﨑3東4山田9太田2黒岩6井上剛1池田陽
ベンチ入り:【out】荘司、金川【in】藤本、諸藤

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開場前はパラっと雨が降り、開場してからは晴れ間が見え、結局ずっと曇り、ほぼ無風の神宮球場。慶應の先発投手は森田です。

個人的に気にしている池田の立ち上がりですが、1裏は三者凡退のスタート。しかし2裏、先頭の正木にヒットを許すと、橋本のタイムリーで先制を許します。続く3裏も失策からピンチを招き、犠牲フライで追加点を奪われます。

2点ビハインドの4表、2死走者なしから山田・太田が続けて四球で出塁すると、黒岩が右中間へ同点2点ツーベース。

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さらに続く井上はレフトへ勝ち越しのツーベース。

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さらにさらに池田もライト前タイムリーでこの回、一挙4点。集中打でした。

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慶應は6表から森田に代えて渡部が登板。2死1・2塁のチャンスを作りますが、池田が凡退し無得点。ここがこの試合を決めるタイミングの1つだったように思います。

直後の6裏、1死から4連打→犠牲フライ→さらにタイムリーを浴び3失点で池田KO。リリーフした栗尾はしっかりと1人で抑えこの回を切り抜けます。

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しかし7裏、リリーフの3番手・島田が捕まります。先頭の正木にヒットを打たれると、続く福井のバントを黒岩がセカンドへ悪送球。ここで萩尾にライトオーバーの2点適時三塁打、さらに山田の野手選択でもう1点失います。ここで4−8とほぼ勝負が決した感。もったいない。

7表から慶應の投手は笠井にスイッチしていて、8表に太田のレフトへのツーベースから、途中出場の吉岡がレフト前タイムリーを放ち1点返します。

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なおも交代した生井を攻めますが、追加点は入らず。

9表も佐藤がバットを折りながらの三遊間への内野安打、のセンター前ヒットで無死1・2塁としますが、後続続かずゲームセット。

最後の打者の黒岩は2ストライクと追い込まれた際に足をつるアクシデントもありました。同点タイムリーでは笑顔でしたが、一転、送球エラーもあり悔しい結果に。

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慶大2回戦

スタメン:8道原5田中祥4山田3東9太田7宮﨑2黒岩6井上剛1荘司
ベンチ入り:【out】片山、沖【in】荘司、中莖(今季初ベンチ入りなので写真掲載します)

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日曜日、午前中から冷たい雨が降り、昼過ぎまで止まなかったため雨天順延に。慶大にとっては火曜から法大戦が組まれているので、中1日で3連戦となりました。

一転、晴れ(のち曇り)の月曜神宮。ライト方向からの冷たい北風が、左打者のフライを押し戻します。

立教は打順を組み替え、今季初めて山田の前を打ち、打撃復調の太田が5番に入りました。

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立教の先発荘司は今季4戦目の登板にして最高のピッチング。5回を被安打2、与四球2。三塁を踏ませない快投を見せました。彼が2回戦先発に固定された今季、毎試合成長を見せて、ここまで防御率1.96と、ついに殻を破った感じがして嬉しいです。

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慶大の先発・増居はコントロールよく投げ込んでいきますが、3裏に立教が黒岩のチーム初ヒットから、井上がバントで送り、道原がセンター前に先制タイムリー。綺麗につながりました。

5裏にも黒岩に二塁打が出てチャンスを作るも、荘司の代打・森村がセンターフライに倒れ追加点ならず。

続く6表には栗尾がマウンドに上がりますが、1死から四球・死球でピンチをつくると、打撃好調の橋本に同点タイムリーツーベースを浴び降板。荘司、またも初勝利はお預け。

そして1回戦で先発していた池田がリリーフするも続く萩尾に勝ち越しタイムリーを打たれ、逆転されてしまいます。その後の2死二・三塁のピンチで主将の福井を迎え1ボールを与えたところで溝口監督が出てきて申告敬遠。更なる追加点は許さず、1点を追う展開に。

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6裏から慶大は土曜に先発し5イニングを投げていた森田を投入。両校、優勝に向けて負けられない試合、投手を注ぎ込んでいきます。

7裏、2死走者なしから、打順が下がっていた宮﨑がレフトへ放った強い打球は、逆風の中でスタンドインする貴重な同点ホームラン。

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普段、東や山田が高い弾道のホームランを見ていますが、この日のような逆風では、宮﨑のように強く低く打てる選手の一発が本当に効きますね。

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立大は8回からを投入。9表は先頭打者にストライク全く入らずフォアボールを与え、バントを決められて1死二塁のピンチを背負いますが、三振とセカンドゴロに抑えて負けはなくなりました。

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黒岩もよくリードしました。

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9裏、慶大は3番手の渡部が登板。代打・柴田から山田と続く長打力ある打順でしたが、三者凡退でゲームセット。慶大戦は1敗1分、ここまで4カードを終えて5勝2敗1分、勝ち点5.5となりました。

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所感

諸藤がいい味を出してるんです。

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試合前の前向きな良い表情だったり、試合中のベンチからの声かけだったり。彼ならなんとかしてくれそう感が強い。東大1回戦の初安打が印象的ですが、こういう選手が活躍したらチームが乗ってくると思うので、最終カードの明大戦では、どのような働きを見せるか、その素振りに注目したいと思います。

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立教は慶應に11連敗していましたが、まずは9表終わった時に「負けなくて良かった」という安堵感を覚えました。

そして慶應はやはり強い。森田、増居、笠井、渡部、橋本、そして生井と、投手陣は非常に堅い。竹内助監督による指導と、選手の取り組みの賜物だと思います(ちなみに竹内さんは私と同い年で現役時代も素晴らしい投手でした)。

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特に笠井投手(写真)はトミージョン手術を経て4年生になりリーグ戦初登板し、法大戦で勝利投手に。4年生が活躍するメソッドは羨むほどです。立教は以前から下級生がイニングを稼ぎ、上級生で投げられない、そういうパターンを何度も何度も見てきました。ピッチングスタッフの整備は長期的な選手獲得・育成の視野で非常に優先度が高いことだと強く思います。

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あとは単純にカッコいい選手、渋い選手が多いですね。写真の正木、渡部、福井以外にも粒揃いです。単純に慶應ファンは強くて個性的な選手の活躍を応援できることが楽しいだろうなと思う。

今週のスタッフ紹介はお休みです(本業の出張やら、自分自身のトレーニングや治療やらで、執筆と写真セレクトが間に合いませんでした笑)。

立教の優勝の行方

明治戦で1敗もしくは2分の時点で優勝戦線離脱です。

▼明治戦2勝の場合
・早慶戦で早稲田1勝以上で立教優勝
▼明治戦1勝1分の場合
・早慶戦で早稲田1勝1分で立教優勝
・早慶戦で早稲田2勝の場合、立教と早稲田で優勝決定戦

泣いても笑っても今週末でリーグ戦は最後!4年生の活躍を楽しみにしていますし、下級生が4年生を勝たせたい気持ちにも要注目!私も懸命に応援します!がんばろう!

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