米粉パンの焼きたての美味しさを保つ方法/デンプンの老化(β化)


買ったパンがなんだかモソモソして美味しくなかったり、サンドイッチ作ったらパンが硬くてぼろぼろしてたり
これまでそんなことが何度かあったんですけど、その理由が分かりました。
デンプンの老化現象でした。


デンプンの老化(β化)


パンのふわふわを生み出すデンプンの糊化(α化)は、熱と水によってデンプン粒が水を吸収して膨らみ粘りが出る現象なのですが、残念なことにこの糊化した状態は長くは維持できません。

これは糊化したデンプンが元の規則正しい配列に戻ろうとして抱き込んでいた水分子を排出していくからです(老化(β化))。

ですので、パンは乾燥しないようにしていても、時間の経過や低温によって、少しずつ硬くなってしまいます。

老化したデンプンは、再加熱(パンならリベイク、ご飯ならレンチン)することでいくらかは糊化した状態に戻すことができます。

お店のパンが焼いてから時間が経っている場合にはリベイクするといいというのはこのためなんですね。
流行したバルミューダのトースターは、水蒸気とともに再加熱することでデンプンを再糊化させる効果を最大化するという手法を取っていたということになるんでしょうか。

米粉パンの保存方法

サンドイッチを作った時などに、冷蔵庫に入れていたらパンが硬くなってボロボロになってしまいました。
これもデンプンの老化現象によってパンの美味しさが損なわれてしまった例ということが分かりました。

デンプンの老化は、0〜5℃、水分量30〜60%の条件下で最も進むのだそうです。

パンの水分量は30%くらいなので、もともとデンプンの老化が進みやすい食品ということになります。
それを0〜5℃の冷蔵庫内で保存することで、さらに老化して固くなってしまったようです。

最適な保存方法

常温で保存すると老化が進みますが、冷蔵保存ではさらに進行してしまうため、冷凍保存が適しています。

パンの水分がとばないようにラップに包んで、できるだけ早く冷凍温度(-20℃)まで下げることができれば、長期保存可能だそうです。


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