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賢い闘病生活 #4 治療中の食事

早いもので、闘病生活を初めて6ヶ月が経とうとしています。

いよいよ明日12月1日がラストケモとなりました。
これまで11回の抗がん剤治療に臨んできましたが、1回として楽に終えられた治療はありませんでした。

なんと言っても辛いのが、治療日とその後数日間の食事
治療日は嘔吐のことを考えて、あまり重たいものは食べられない
治療後は副作用がキツくてあっさりしたものしか食べられない。といった食事の悩みがありました。

「抗がん剤治療 食事」で調べたり、病院によってはアドバイスを聞いたりと悩みを解決する方法は色々あるようですが、私なりに模索してたどり着いた食事について書きたいと思います。

1.治療日の食事

朝食

外来治療に移行してからは、朝6:30には家を出て病院に行かなければいけません。
5クール目までは、車の中で「おにぎり」を食べて朝食を済ませていたのですが3クール目からは病院に着くと予期的悪心による嘔吐に悩まされました。

お米やお味噌汁は嘔吐した時の負担が大きく、せっかく食べたものや飲んだ薬も出てしまうのでどうにか吐かずに済む食事を模索していました。

そこで、なるべく朝食は早めにとり胃に負担がかからないものを食べるようにしました。
中でも1番良かったのが、「春雨スープの白湯味」です。
春雨スープを朝家を出る前に食べた時は、嘔吐も少なく治療を終えることができました。

白湯味があるものを選ぶべし

ただ、春雨スープだけではとてもお腹が空くのでパウチタイプのゼリーも用意していました。

昼食

私の抗がん剤治療は、朝の10:30から15:30までと5時間かかる治療です。
そのため、匂いがキツくないものという括りでケモ室に食べ物を持ち込んで食事することができます。

2クール目くらいまでは、サンドイッチなどを買ってケモ室でドラマを見ながら優雅にランチできていたのですが、、、、
3クール目の治療を開始して突然、気持ち悪くなり食べたサンドイッチをリバースしてしまうという事件が起きました。

その日を境に、完全に抗がん剤とケモ室がトラウマになってしまいました。
その後の治療中は眠気のでる吐き気止めを投与して、ずっと寝たままで過ごすことになりました。
そのため、最近では朝ご飯後は夜まで何も食べず過ごしています。(夜ご飯さえ食べられない日がほとんどでした。)

食事とは関係ないですが、私ができるだけ吐き気を催さないようにケモ室の看護師さん達には沢山配慮をしていただきました。(このことについてもまた今後書いていきたいと思います。)

夕食

病院から帰宅する際も基本的に寝たきり状態です。
調子がいい時であれば目覚めて夕食を取ることができますが、朝までずっと寝たままで過ごすことがほとんどでした。

目が覚めて夕食が取れるときは、「にゅうめん」や「湯豆腐」「素うどん」などの味の薄いあっさりしたものを食べていました。
個人的に「お粥」はビジュアル的にも、胃への負担的にもあまり食が進みませんでした。

私はあまり気になりませんでしたが、治療後は食事の匂いで吐き気をもよおす人もいるようです。
治療日はできるだけ「焼肉系の料理」や「カレー」のような匂いキツめの料理は避けた方がいいかもしれません。

2.治療日翌日の食事

治療日にしっかりした食事が取れないため、基本的に翌日はお腹が空いて力が出ない状態です。

治療日翌日は、「素うどん」を食べていました。
食事をするのにも体力を使うので、いつもの倍以上の時間をかけてうどんをすすります。
そのため、普通のうどんだとふにゃふにゃの伸び伸びになってしまっていました、、、

そこで、伸びないうどんを探してみたところすごくいいうどんを見つけました!

その名も、「つるしこうどん」!!

薄く平たいタイプのうどんです


広めで品揃えの多いスーパーにしか売ってないのですが、これが本当に汁を吸いにくくて時間が経っても美味しさを保ってくれる素晴らしいうどんでした。

3.口が痛いときの食事

抗がん剤の副作用として、「口の痛み」や「口内炎」「歯肉炎」があります。
そのため、治療後数日間は「口の痛み」にも配慮した食事を考える必要があります。

具体的にどんな痛みか説明すると、
美味しいものを食べた時にじわ〜となる唾液腺に電気が走ったように激しく痛む。
そんな感じです。

特に、塩気のあるもの旨味のあるものは激しく痛むので避けたほうが良いです。
(一度どうしてもジャガビーが食べたくなり、一本食べてみたら涙が出ました。笑)

逆に痛みを感じずに食べられるのは、「グラタン」や「シチュー」などのクリーミーなものや「レモン」や「マスカット味」のさっぱりしたゼリー。

特にゼリー系は食欲ない時でも手軽に口にできるので常備しています。

お気に入りゼリー

4.鉄分はとっても意味ない!?

抗がん剤治療の副作用として、「貧血」があります。
これがただの「貧血」レベルではなく、「輸血しないと臓器に血が回らなくなるレベル」の「貧血」です。

「貧血」の症状が出始めた頃は、「とりあえず、鉄分取らなきゃ!」となりほうれん草や小松菜、お魚などなどとにかく鉄分ありそうなものを食べまくっていました。

が、貧血は悪化する一方。

お医者さんによると、「血液つくる工場がおかしくなっちゃってるから鉄分とってもあんまり意味ないよ〜」とのこと。

鉄分をとることは大切ですが、抗がん剤治療中はどれだけ鉄分を摂取しても貧血になるので気を付けましょう、、、。 

ちなみに私は貧血が輸血必要レベルに達してしまったため、2回輸血をしています。

5.ご飯でメンタルがやられた話

外に出かけられない治療中にモチベーションになっていたのが、食べることです。

入院中も、毎日献立表をみてご飯の時間を楽しみに過ごしていました。

当たりの日の病院食

7月7日、七夕の日
その日は七夕だったからか、とても魅力的なメニューかつ私の大好物ばかりが献立表に書いてありとても楽しみにしていました

が、しかしこの日は副作用で激しい腹痛に悩まされ、ご飯を食べるのもままならない状態。

いざ、大好きな食事を目の前にしても食べる気がおきず、結局昼食時間が終わりひと口も食べられぬまま下げられることに、、。

ご飯を食べることがモチベーションになっていたので、食べらない日があるとものすごく落ち込みました
私の唯一の楽しみを奪うのか、、と。

七夕の日のご飯

外来治療に移行してからは、家族は美味しそうなものを食べているのに、自分は食べられないというショックで不機嫌になることもたまにありました。笑

他にも抗がん剤治療中は、基本的に火を通していない食べ物は避けた方が良いと言われています。

が、このnoteを書くにあたり色々調べていると必ずしも食べてはいけない訳ではないという文献を見つけました。


抗がん剤投与を受けると薬剤や個人差によりばらつきがありますが、7日目くらいから白血球数が減少してきて、1週間~10日間くらいかけて正常値に戻ります。 

免疫力が低下しており、発熱や感染症に気を付けなければいけません。 すべてに火が通った食事と制限をかけない食事のどちらがいいかという研究者1960年代から行われていますが、実ははっきりとした違いが出ていません。
The Benefit of the Neutropenic Diet : Factor or Fiction? (免疫が低下しているときのご飯 : 事実なのかフィクションなのか?)

とはいえ、気をつけるに越した事はないと思うので生肉、生魚、生卵、洗っていない野菜やフルーツは避けたほうがよいかもしれません。

今は、寿司ローストビーフなど食べるのを我慢しているので治療が終わったら食べに行くことをモチベーションにしています。

もうすぐ治療が終わるので美味しいご飯を食べに行ける日が楽しみです。

次回はいよいよラストケモ!頑張ります。

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