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月組ダルレークの恋にどきどきした話。

昨年末のわたしは、それはもう、はまっていました、ピガール狂騒曲に!
なんなら年明けてからも見に行き、観劇納めも観劇始めもピガール狂騒曲。
というくらい楽しませてもらった公演が終わってしまい、ムラでは本命の雪組公演が始まり、年末年始、盛り上がりまくっていた月組熱がいい感じに冷めてきていたのに、ダルレークの恋により再燃してしまった!!!!!!

ラッチマンとかいう危険な誘惑

スカステで稽古場の映像からして何やら危険な香りはしていたものの、ラッチマンがあまりにかっこよすぎて、どきどきが止まりませんでした。
まず、宝塚にありがちな事態ではあるものの、顔が良すぎる。イケメンに白い軍服にターバン!ターバンってなんであんなに最強なのかしら、しかもターバンはらはらとると、まさかの長髪イケメン!
ダルレークといえば、の円形ベッドの場面(あそこまですみれコードぎりぎりラインのシーンもなかなか見ないけど、どうしてあんなにただひたすらに美しいシーンになるのか不思議でたまらない)ももちろんかっこいいんですが、その翌日にお祭りに行くときのラッチマン、かっこよすぎませんか!?
舞踏会ではあんなに凛とした態度だったカマラが、慣れない環境で不安そうにラッチマンの後ろに隠れるのがまたかわいくてきゅん、、、わかるよ、隠れたくなるよ!!!!その背中!!!!

最後まで見切ってみると、ラッチマンって別に危険な男でもなんでもない、ただの誠実でやや神経質なくらい真面目な男だった気がする(だからこそ最後は別れを選んだということだと理解)のに、なんだろう、あの危険な雰囲気は、、、沼の予感かしら(笑)
一幕の展開からして、危ないのに惹かれてしまう!というところが一番のこの物語のポイントっぽいから、その印象が強すぎるのかな。危ない男の美学ってどうしてこんなに魅力的なのか。現実ではありえないからこそ、その反動で、宝塚のフィクションの世界ではこういう男性が魅力的に見えちゃうっていうことなのだろうか。
雪組時代は見た目のかっこよさがとにかく先行していたのに、組替え後の最近のれいこは(新たな三枚目キャラという一面も開拓しつつ)公演毎にどんどんかっこよくなっていって、組替えをうまく活かせたんだなあと思って大変うれしく思っています。当時は組替えがつらくてつらくてしょうがなかったけど、こんな風に思える日がくるなんて。

ペペルとかいうただのイケメン

プロローグのダンスシーン、流石のダンサーっぷりに度肝を抜かれてしまった。ありちゃんはシルエットが完璧すぎて、何着てても立ってるだけでかっこいいんだけど、さらにあのダンスだからな。もう永遠に見ていたい。とか思ってたら、一幕なかなか出てこなくて、待ちくたびれてしまったよ!!

本当に予備知識ゼロで見たので、ペペル登場時「なんか胡散臭いなーかっこいいけど」とか思って見てたら、途中「え!悪!バッディじゃん!かっこいいけど!」に変わり、でも終始とりあえずかっこよかった。
こんなイケメンが毎晩パリを案内してくれたら、そりゃリタも騙されちゃうよね。まあ現実にはこんなイケメンはいないので大丈夫です。
個人的には、二幕にもう一回くらいペペルのターンがほしかった!!パリのシーン結構長かったから時間的に厳しいかなと思ったけど、ペペルに巻き返してもらって、もう一転ほしかった!!(そうしたら最後、ラッチマンとカマラがくっつく終わり方もあったかも、いやそういう話じゃないとは分かっていながら、あまりにラストが切なかったので妄想したいだけです。。)

ありちゃんって、大劇場公演より別箱公演の方が光っている印象。実は二番手役がめちゃくちゃ似合うんじゃないかしら。
というのは出島とダルレークを念頭に置いて言っているので、単にタニタカヤ先生のありちゃん像がわたしの好みに合致しているだけかも(笑)

ヒロイン専科海乃美月

うみちゃんカマラがとにかく終始美しかった!声も表情も身のこなしも衣装も、どの瞬間を切り取っても完璧に美しくて、ヒロインのために生まれてきた娘役のよう。もちろんたくさんの経験や努力によって育まれた能力でもあるんだろうけど、圧倒的な華があって、うみちゃんのヒロインを見れたというだけでもチケット代の元を取れた気分です。

ひと昔前の宝塚の作品に出てくるヒロインって難しそうな役が多そうというか、一見何考えてるかわからないというか、カマラもタニタカヤ先生が歌劇の対談で「理想や矜持が見えなければただの嫌な女に見えてしまう」って言ってて、カマラの見え方によって観ている側の目線が変わるし、物語に入り込めるかどうかがカマラに掛かっているような気がする。
その点、本当にうみちゃんのカマラは完璧で!ベタな設定も展開も、全然ベタだなんて感じさせず、一緒になってはらはらどきどきさせてくれる、そんなヒロインでありました。

正直、宝塚をずっと見てても、演技の上手下手ってよくわからなくて、この人のセリフは聞き取りやすいな、とか、この人の演技はすっと入ってくるな、とか、そういう技術的なうまさを感じることはあるんだけど、演じることがうまいってどういう場合に言うのか、よくわからない。
ただ、この人の気持ちはすごくよくわかる、とか、ついその人の目線になって続きが気になっちゃう、とかいうことは結構あって、そういう気持ちにさせてくれる生徒さんは上手なんだなあとか思うことにしてて、うみちゃんは本当にいつも物語を楽しませてくれるので、きっと演じることが上手な娘役さんなのかな。(もちろん技術的にも大変すばらしいのですが!)

月組のお芝居が好き!

芝居の月組、と言われるだけあって、本当に月組生はお芝居がうまくて、芸達者な生徒が多い気がします。どの作品でもいつもテンポがよくて、セリフも聞き取りやすく、ノーストレスで芝居に集中できる。

あと、れいことうみちゃんの繊細で丁寧で美しいお芝居がすごく好きです。
植田景子先生のラスパは作品からして繊細そのもので、それが二人にとても似合っていた記憶があるんだけど、もはやそれが二人の持ち味なのかな。
ダルレークは歴史ある作品の再演で、良くも悪くも古い部分ってあるはずなのに、モノクロに綺麗に色が入ったような、そんな鮮やかな再演だった気がする。正直、こんなにどきどきはらはら楽しめる作品だとは思ってなくてびっくりしました、ごめんなさい!
人事のことはなるべく期待はしたくないから、いろいろ書いて後から凹んだりしないようにしたいけど、でもこの二人でもっといろんな作品が見てみたいし、是非ハッピーエンドの作品が見たい、とか思ってしまいました。ダルレークの最後はやっぱり切ないー!!

ああ、もうかなわないけど、もう一回見たかった!!!!
とりあえずラスパでこの物足りなさを埋めるか、と思ったけど、そんな暇もなく雪組公演モードに切り替えねばならないのでした。ああ忙しい(笑)

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