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「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」
「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」という言葉を教えてくださったのは、小学生の頃の担任の先生でした。
苦しいことをがんばっていれば、後で必ず楽しいことがやってくる。また、楽ばかりしていると後で苦労することになる。
「だから、若い時にたくさん苦労をしておきなさい。」
ついでに足されたその言葉がなんとなく恐ろしかった記憶があります。
コンプレックスだらけだった小学生のわたし。
併せて、高い目標を掲げる習慣があったので、余計に理想と現実のギャップに悩んでいた子ども時代でした。
心の弱さや短所、限界に向き合い、克服するためには、たくさんの失敗経験や痛い想いがいる。
そう考えていたからこそ、たくさん苦労をしておきなさいという言葉の意味が身に染みた当時でした。
かつてはプレッシャーにすら感じていた教えでしたが、人生においては多くの場面で励ましとなってくれました。
苦労は自分から追い求めずとも、向こうからやってくるものです。
そうした時に、この「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」という言葉を思い出すと、前向きになれます。
たとえば、「苦しいことをがんばれているということは、後の人生をより豊かに過ごせる!」とか、「苦しいことを乗り越える体力がつく!」などと思うことになって、勝手に人生が前向きに進んでいくのです。
これから、どれだけ穏やかに生きていくことができるのか。どれほど波乱万丈な人生となってしまうのか。その答えは、その時になってみないと分からないというのが現実です。
けれども、この教えを大事にしていれば、人生の荒波はだんだんと穏やかになっていってくれるのではないかと思います。たとえば、過去に経験した苦労を乗り越えられた自分ならば、今の困難も乗り越えられる、といった具合にです。
「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」という教えには厳しさも感じますが、時に厳しい現実を突きつける人生を送っている間に、頑張っている人間の希望と強さになってくれる教えであると思います。
ただ、苦労するばかりでなく、楽しいことや豊かなことをたくさん見つける人生を送りたいと思っています。
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