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イジメもDVも一緒、される方が悪い。現実を変えたいなら前提を変えるしかない。



私は恐れていた。

いつ「あの時」が来るのかわからない。

安心できる場所なんて何処にもなかった。


私は、あの人の機嫌が悪くならないようにいつも気を使っていた。

あの人の言うことを聞き、決して反抗せず、必死に合わせてきた。


それなのに現状はどんどん悪化していく。


何も言えなくなった私を見て、さらにあの人の怒りは爆発する。

「お前は何を考えてるのかわからねーんだよ!!」


小さな頃から何度もイジメられてきた。

どうやら私は人をイライラさせてしまうらしい。


子供の頃から親に合わせ、友達に合わせ、世間の常識に合わせて生きてきた私。

だから、自分が何を考えてるのか自分でもよくわからなかった。


ただ、私がその時確実に信じていたのは

「どんな理由があっても誰かの事を傷つけてはいけない」

ってこと。


ひどい事をする人にも理由がある。だからそんな相手も受け入れることが本当の愛なんだ。

そしていつか無償の愛を示す私を、相手は認めてくれるはず。


私は自分に酔っていた。

辛いことを必死に耐えてる自分が好きで、それでも反撃をしない自分が誇らしかった。


そして心の中でいつも思ってた。

「私は正しい。酷いことをする人の方が間違っている」と。

自分は聖者で相手は愚かな人間なんだと、常に相手のことを見下していた。

今になって思えば、私は何て嫌な奴だったのだろう。


そのうち私は壊れ始める。

生きている意味が分からない。

死ぬ事は怖くなっかた。むしろ早く別の世界に行きたかった。


私一人なら迷わず自殺を選んでいた。

でも、私には守らなければいけない息子の存在があったから諦めただけ。

父親を見ながら私と同じように怯える息子を置いてはいけない。

もう限界だった。


その時やっと私は行動することが出来た。

「息子を守るために何としても此処から逃げなくては」


お金も、頼れる人も、体力や精神力も何もなかった私はもうプライドも捨てた。

行政の力を借りてあの人から離れた。

私はやっと安心して呼吸ができる場所を手に入れることが出来たんだ。


離れてみてやっと気付くことができた。

あの人はわたしの気持ちを知りたかったのだと。


あの時私は自分の心に蓋をして、感じないように過ごしてた。

恐怖が先に立って、自分の気持ちを態度で示すことが出来なかった。


私は、自分を守ることだけしか考えず、あの人と向き合う事から逃げてきた。

酷い態度を取っていたのは私の方なのかもしれない。


「なんてことだろう!」

新たな事実に愕然とした。今まで全く気づかなかったのだ。


あの人を無視して傷つけてきたのは私の方だった。

相手だけが悪かったんじゃない。

全ての原因は私が作っていたのだとその時初めて気がついた。


あの人は、そんな私に自分を主張する大切さを教えてくれたんだ。


今では自分の考えがハッキリわかる。

何が好きで何が嫌いか、相手にちゃんと伝えることが出来るようになった。

そんな私の周りには、もう私をイジメる人はやって来ない。

それは何故かって?


イジメる人は「自己主張をしない人」が大好きだからだよ。



相手を悪者にしている間、ずっと奴らはやってくる。

ゾンビのようにいくらでも湧いてくる。

それは自分で引き寄せてるだけ。別に相手は悪くないんだよ。


今ではあの人に感謝してる。

本当の気持ちに気付く為の経験をくれてありがとう。

子供の頃からの呪縛を解いてもらい、やっと私は自由になれた。


いくら相手を否定しても現実なんか変わらない。

悲しんだって、苦しんだって、誰も助けてはくれないんだ。

私は自分の経験から、相手のせいにしても意味がないことを学んだ。


嫌な事をされたら自分の気持ちを言葉と態度でハッキリ示すこと。

黙っているのは受け入れているのと同じなんだ。


現実を変える為には、自分の行動に自分で責任を取るしかないと私は信じている。



梨々香


感覚が過敏な私は、周りの影響を受け過ぎてしまうのでリアルで多くの人と触れ合うことができません。 だから直接会うことなく皆さんの考えを知ることができるこのnoteは私の学びの場。沢山の栄養を頂いて今もスクスク成長中です。 こんなステキな場所に居させてくれてありがとう。