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LFCコンポスト導入 その後

9年間使った生ごみ処理機が壊れ、LFCコンポストを開始して6週間。毎日なかなか面白い発見があり、楽しんで続けている。

最初の1週間は発酵が始まらないということだったが、スイカの多い時期で水分が多かったのか、すぐに分解が始まった印象。観察していると、微生物くんにも好き嫌いがあるらしい。スイカは好きらしく、緑のしましまの皮だけがうすーく残る。白いところはすぐになくなる。今の時期、おいしいよね。
意外にもマンゴーの皮は嫌いらしい。頂き物のマンゴーの皮をそのまま入れたら、1週間くらい後にものすごいにおいのする物質があり、おそるおそる広げてみたら、マンゴーの皮だった。スコップでぶちぶちに切って再度混ぜ込んだら2,3日で消えていったが。漆系は苦手なのかも。こんなところも面白い。

タンパク質の投入については、心配だったので、LINEで聞いたところ、すぐに返事が来て、「なーんでも入れちゃってください!」と言われた。鰯や鮎などは私は内臓も食べるが、娘は食べないので、残ってしまう。これまではごみの収集日まで凍らせて保管していたが、コンポストにはそのまま入れることができる。頭も骨もはさみでばりばり切って混ぜる。スペアリブの骨も入れてしまう。「タンパク質が多いとニオイがでることがあるので、よく混ぜてください」とアドバイスを頂いたので、よーく混ぜていたら、ニオイはほぼなしでどんどん分解が進んだ感じだった。心配だった虫もまったく見ない。

だいたいのパターンが決まってきた。朝果物の皮とコーヒーかす。夜タンパク質と野菜の皮とスイカ。残念ながら腐らせてしまった食材や料理は見つけたらすぐ入れている。

LFCコンポストのホームページには「家族3人~4人の設定で1日300~400グラムを毎日投入したら約2か月で飽和」という基準が提示されているが、この時期うちの場合、毎日約500グラムは生ごみが出る。それをどんどん入れて混ぜていたら1か月経たずして何となく基材が重くなってきた。分解も遅れている感じ。

1か月たって重くなってきたコンポスト内

LINEで上記画像を送って聞いてみた。通常の判断の基準は
① 生ごみ投入期間の満了(生ごみ総投入量が20kgを超えている)
② いつも通り生ごみを投入しても分解が遅く、基材が重く感じる
③ 堆肥の色が黒っぽくなっている
の3点。うちの場合は②、③に当てはまっているので、もう飽和状態に入ったみたいだと言われた。

ということは、うちの場合、1か月に1回はあのバックがいっぱいになってしまうということだ。

これまでコンポストに入れることだけを考えていたが、今度は出来上がった堆肥を定期的に回収してもらうところまで考えなくてはいけなくなってきた。ホームページからいろいろたどっていくと隣町でこのLFCコンポストの堆肥を使って農園をされている方がいるらしいので、メールで回収は可能かと照会してみた。
返事なし。
ということはダメなのだろう。コンポストの中身を確認するパスが必要なのかもしれない。なんでもありでは困るものね。でも返事くらいは欲しかったなあ。

少し話はそれるが、30年来の行きつけの美容師Oさんは、自宅のマンションの小さな庭で協生農法を実験している。レモンや野菜を育てているのだが、レモンの樹は5メートルくらいまで育ち、今年は100個くらいの実が取れたそうだ。頂いたレモンはとっても大きくて、すごく日持ちがする。あるお客さんの話では、1年悪くならなかったそうだ。
Oさんは自宅で出る生ごみを庭の隅に埋め、土をかけておくのだそうだ。生ごみは分解される。さらにミミズや虫が分解を手伝い、鳥が飛んできて植えてあるトマトなどの実を食べ、糞をして(鳥は食べたらすぐ糞をするそうだ)、それがそのまま土の肥料になる。そうやってレモンの木が栄養たっぷりになる。という循環(協生)らしい。都会のマンションの小さな庭でもここまでできるのだ。

がぜんやる気が出てきたので、ベビーリーフとディルの種を屋内に植えて発芽させた。芽が出てきたら、このコンポストの堆肥を使って土を作り、植えかえてみようと思っているのだ。そうすればよくしなびてしまうレタスなどの葉野菜は買わなくて済む。ただ種まきのタイミングとコンポストの熟成のタイミングを間違って先に種が発芽してしまった。コンポストはまだ熟成1週間目。

熟成1週間のコンポスト 生ごみはほぼない もう土のにおい

上記写真を送って1週間でも使っていいかLINEで確認すると、
「熟成はしっかりと行ってもらうようにご案内しています。熟成が未熟で堆肥として使ってしまうと水や雨がかかった時に、そこで再度分解が始まってしまい、虫やにおいの原因になることがあります。
- 分解しやすい生ごみは分解しているか
- 水を足して混ぜてもコンポストの温度が外気温と同等か上がらなくなっているか
を確認してください。」と言われた。
素晴らしいサポート体制だ。
見たところ、生ごみは分解しているようだが、堆肥自体は底がまだ温かい。
いま堆肥として使うのは控えたほうがよさそうだ。とりあえずハーブ用の土に植えておこう。あとで追肥すればいい。

夢は広がっていく。。。。。楽しい。

そうはいってもすべての堆肥を使い切ることは出来ないので、8月の回収イベントに申し込んだ。アドバイスなども頂けるとのことで楽しみだ。社長のたいらさんにもお会いしてみたいが、東京にはいらっしゃらないのだろうな。
ということでコンポスト自体は順調な滑り出し。

ではさて、コスト面ではどうか。年間の経費を試算してみた。

初期投資は5,380円(定期便ではなく単品購入)。
市に補助を申請したら、1か月ほど経って半額補助(2,680円)が確定したとの連絡がきた。まあそれにしてもアナログかつマニュアルの手続きで、もう少しどうにかならないものかと思う。このご時世、日付を空欄にした領収書を郵便で送る、という前時代的な手続き。私の住んでいる市では、
入れ物(この場合はバック)は年2回まで、購入金額の半額を基準に上限20,000円まで補助。
基材は年4回、購入金額の4分の3を基準に上限4,700円まで補助してくれるとのことなので、我が家のケースでは計算すると初年度は総額の36%が補助される(初年度バック・基材購入総額定期便利用で約27,000円、補助は約9,800円)。
つまり自己負担は1,433円/月。

この数字をどう捉えるべきか。
私はまだ高いと思う。
生ごみ処理機のときの計算では電気代別で約440円/月だった。生ごみに出せばごみ袋は最近値上げされたとはいえ、20リットルを月10枚使用したとして370円/月である。また補助をもらうのに毎回上記アナログ手続きを行わなくてはいけない。まとめて出せばいい、思われるかもしれないが、市の予算は限りがあり、終わり次第終了。確か市の予算は170万円程度だったと記憶している。せめてもう少し補助が出るといいのだが。
自腹を切って生ごみを処理するという体制が続く限り、普及は難しいかもしない。

理想は近くの農家の方が回収に協力してくださり、そこの野菜を購入する体制がローカルで整っていくこと。たぶんLFCコンポストのたいらさんが目指すゴールだろう。

このまま続けて5年後、10年後にはこういうコニュニティーができていることを祈ろう。


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