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『中華調味料の世界~中国語で覚える味の表現~』

大家好!こんにちは!Lilian中国語スクールです。

世界三大料理の一つ“中華料理”。その長い歴史や多種多様な食材もさることながら、料理の味に奥深さを加える“中華調味料”もまた世界に誇る文化です。

日本でもオイスターソースや豆板醤などは以前からよく売られていましたが、最近ではインターネットで簡単にレシピを検索できることから自宅で本格中華に挑戦する人も増え、普通のスーパーでも本格的な中華の香辛料や調味ペーストが売られるようになりました。

今回はそんな中華調味料について、日本でも手に入るものや少しマニアックなもの、中国での調味料事情などを紹介していきます。

1リットルボトルじゃ間に合わない!?中国の油消費量について

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厳密に言うと調味料ではないかもしれませんが、油は中華料理の主役ではないかと言えるほど中国では大量消費されています。

日本の家庭に置いてある油のボトルは1リットルほどのものが一般的でしょうか。中国のスーパーでは三リットルから五リットルほどのボトルの油が並んでいます。

こんなに大量に買って酸化してしまわないか心配になりますが、中国の家庭料理は“炒菜”(chǎo cài 炒め物)が中心で、これは大きな鉄鍋にたっぷりと油を注ぎ強い火力で炒める料理なので大ボトルの油が瞬く間に消費されていきます。

毎日たくさん使うため、なるべく安く買いたい心理につけこんで数年前には“地沟油”(dì gōu yóu)問題が発生しました。これは生ごみから抽出した油を特殊な薬を使って見た目だけ綺麗にし、食用油として売っている業者がいたというニュースです。

一時は警察がかなり厳しく取り締まっていましたが、食用油への不安は依然として拭えずにいます。食の安全や体の健康を考えて輸入品のオリーブオイルなどを使うようになった人たちもいます。ちなみにオリーブオイルは中国語で“橄榄油”(gǎn lǎn yóu)です。

また中華料理でよく使う油としてゴマ油がありますが、これは中国語では“香油”(xiāng yóu)と言います。香りづけに使う油です。さらに名前に油と付くものにオイスターソースがあります。油ではないのですが中国語では“蚝油”(háo yóu)と言います。

覚えておきたい“酱”シリーズ


中華調味料と聞くと「トウバンジャン」「テンメンジャン」・・・と
「○○ジャン」シリーズが多いですね。「ジャン」とは“酱”のことでタレやソース、ペーストという意味です。有名なものをいくつか挙げてみましょう。

○豆瓣酱(dòu bàn jiàng)
これは日本の料理番組でもよく聞きますし、どのスーパーでも大抵置いてあります。ソラマメやトウガラシなどを発酵させて作った辛味調味料で、四川の麻婆豆腐や回鍋肉など辛い中華料理には大抵この豆板醤が使われます。辛味の中にソラマメの香りと旨みがあるのが特徴で、具材を入れる前に炒めて十分香りを引き出してから使うことでより美味しくなります。

○甜麺醤(tián miàn jiàng)
これも日本でもおなじみの調味料で、甘みの強いソースです。塩や小麦粉などの材料に麹を混ぜて発酵させたものです。火を入れることで香りが増すので回鍋肉などの炒め物の味付けとして使います。そのままでも食べられるので北京ダックにつける甘辛のタレにも使われています。

○豆鼓醤(dòu chǐ jiàng)
黒豆を発酵させた日本の味噌に近いソースです。豆の強い旨みとコクが特徴です。塩味が強く肉や魚などの煮物や蒸し料理に使うと独特の香りが出て美味しいです。以前はあまり有名ではありませんでしたが、最近はスーパーでも見かけるようになりました。

○芝麻酱(zhī má jiàng)
これは白ゴマか黒ゴマを磨り潰して油で延ばしたペーストです。有名な料理では棒棒鶏や担々麺の味付けとして使います。ゴマの香ばしさと強いコクが出ます。

○XO酱(XO jiàng)
香港料理によく使われますが、干しエビ、干し貝柱、金華ハムなどに味を付けて瓶詰にした調味料ですが、酒の肴としてそのまま食べることもあります。歴史は浅く80年代に香港で考案されました。日本でも売られていますが、高級食材を材料としているため値段は少々お高めです。

○“酱”シリーズ例外編
中国語では日本語のように外来語をカタカナで表記しないので、外国から入って来た物には当然漢字をあてます。例えばケチャップは“番茄酱”(fān qié jiàng)、マヨネーズは“沙拉酱”(shā lā jiàng)、ジャムは“果酱”(guǒ jiàng)となります。ちなみにマヨネーズのブランドは中国でもやはりキューピーが人気です。

覚えておきたい“粉”シリーズ

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“酱”に加えて粉末状のスパイスも中華料理の味に奥行きを出しています。中国の市場にはスパイス専門の店もあり、その場で磨り砕いて粉にしてくれることもあります。家庭でもよく使う代表的な物をいくつか挙げてみます。


○花椒粉(huā jiāo fěn)
四川風麻婆豆腐を食べた時に感じる舌が痺れるような辛みの元です。本場四川では花椒の実をそのまま炒めて香りを出します。また仕上げにも粉末でたっぷりと振りかけます。この舌が痺れる辛さのことを中国語では“麻”(má)と言います。よくレストランのメニューで「麻辣○○」という料理がありますが、“麻”の花椒と“辣”(là辛い)の唐辛子がたっぷりと使われていることを覚悟して注文しましょう。

○五香粉(wǔ xiāng fěn)
これは中国の家庭でもよく使うミックススパイスです。先ほどの花椒に加え、シナモン、八角、フェンネル、陳皮等のスパイスを混ぜたものです。五つの香りと書きますが五種類に限らず、各メーカーによって使うスパイスや配合比は異なります。この場合の“五”は“複雑さ”を意味するようです。日本でも売られているので、豚の角煮などを作る時に使ってみるといつもと一味違う異国の味を楽しめます。

使える中国語フレーズ~“味”について尋ねる~


最後に料理の味に関係して使える中国語のフレーズをいくつか紹介します。
●好香啊!(Hǎo xiāng a!)
おいしそう!(直訳すると「いい匂い!」ですが、日本語のように食べる前から美味しそうに見えることを表現する言葉が無いので、「好香」を使います。)

●味道怎么样?(Wèi dào zěn me yàng?)
 味はいかがですか?

●你喜欢吃甜品吗?(Nǐ xǐ huan chī tián pǐn ma?)
 甘いものは好きですか?

●你敢不敢吃辣的?(Nǐ gǎn bu gǎn chī là de?)
 辛い物食べられますか? (「敢」は「~をする勇気がある」という意味があるので、「辛いけど大丈夫ですか?」というニュアンスで使います。)

●这道菜是不是太咸?(Zhè dào cài shì bu shì tài xián?)
 この料理、塩辛過ぎますか?

日本で「中華料理を食べたい!」と思った時は、レストランに行くも良し、レトルト食品や具材に混ぜるだけの合わせ調味料を買っても良しと選択肢が色々あります。

今回紹介したような調味料を一から揃えて自宅で本格中華に挑戦してみるのも楽しいものです。是非参考にしてみてくださいね。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!

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