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ストレスって本当に気づかないんだと知った①

私は不妊治療をしていて、ただいま体外受精に向けて準備中だ。不妊治療のゴールは健康な子どもを産むことだ。その絶対性は結構つらい。

お金は必要だけどお金を積んでも、

頑張りは必要だけど頑張っても、

時間はかかるけど時間をかけても、

ゴールに行けるとは限らない。

そして、もしそのゴールに行けなかった時、まぁまぁあれも良い経験だったよ、身についたこともある、と笑えるようになるまでは相当な時間がかかる気がする。大抵のことは笑い話にしたい私だが、人から笑って励まされでもしたら当分は殺意を覚えるかもしれないとも思う。

さらにですよ。優しい友達や同僚は、上のようなことを感じてくれるであろうと想像するからこそ、気軽に気持ちを吐露できない。または、万が一殺意一択のセリフを吐かれてしまったら、と思ってやはり気軽には伝えられない。

不妊治療初期の人の約半数が抑うつ、というのも、だろうな、と思った。

とはいえ私は実は、妊活が不妊治療と言える段階に入って、上に書いたようなことに気づき始めてからも、自分がストレス下にあると感じていなかった。

仕事はあるし、夫は優しいし、面白いドラマもある、映画もある、本もある、おいしいご飯を食べられる。

何より、不妊治療を初めてからわかることも多く、純粋に面白いとも思っていた。

うちの母などは、妊娠は自然にできないのであればそれでいいのだという考えで、人工受精や体外受精まして代理出産などにはネガティブである。それも一理あると私も思っている。

ただ、今病院に行くと、妊活はすごくポピュラーで、良い意味の気軽さがある。誰もが切実なのは確かだけど、すでにさまざまなアプローチが試されていて、よっぽどの方法でないとパイオニア感はない。すごく自然な流れで治療方針を考えられる。

だからこれは、もう自然だと言っていいと思ってる。花粉症なら耳鼻科に行くだろうし、目がかゆいなら眼科に行く。妊娠しないなら産婦人科に行く。(保険はきかないけど)

そのくらい自然だと思えたことは発見だった。医療の進歩にも感動した。(保険はきかないけど!!)

タイミング法というのもへぇ!と思った。これまで私はそれをセックスと呼んで、愛情表現の話や、恋人になるかならないかの時にしてしまうことはどうなんだろうね、という話題に登場させていた。

それが、妊活においては「タイミング」と呼び、いつ取るか取らないか、医師、看護師、夫と話し合う対象になった。

タイミングはいつ取ればいいですか?

今日と明後日、タイミングとってください。

どこでタイミングとりました?

この日タイミングとれる?

など、セックスの概念が変わったことも発見だった。

だから、割と前向きに過ごしていて、ストレスは強くないと思っていた。抑うつ状態の人は可哀想だと思っていた。

でもそれは間違っていた。

続く







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