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高橋力也が波照間島に来た理由。

2021年10月26日から波照間島で暮らしています。
早いもので、今月(2022年8月)で10ヶ月が経とうとしております。

今の職場は、島の居酒屋あがん。
観光の方はもちろん、島の人も頻繁に利用してくれるお店なので顔と名前がかなり一致するようになってきたし、ありがたいことに僕のことを覚えてくれている人もいらっしゃいます。
そんな中で、最近よく言われるようになってきたこと。

「なんかイルカに詳しいらしいね?」
「なんで波照間に来たの?」

そんなこと尋ねてくれるのシンプルに嬉しいのですが、なんせ去年はややこしい1年だったので、その都度フルエピソードでお話しするわけにもいかず。できるだけ短めにお話ししてたのですが、まぁこの際やしバックグラウンドも含めて書いとくかと思い筆を取った次第です。ライティングサボりがちやし。

そんな訳でさほど需要もないでしょうがせっかくなので書き留めておきたいと思います。高橋力也は、なぜ波照間島に来たのか。
大きな理由は2つ。
波照間島に来た理由①:御蔵島以外の島に住んでみたい
波照間島に来た理由②:海外経験のための資金確保

まずはそこに至るまでの経緯から…

原点 伊豆諸島の御蔵島

始まりは2016年、当時大学2年生の19歳。そこから5年間、東京都 伊豆諸島の御蔵島で野生ミナミハンドウイルカの個体識別調査員をしていました。
5年といってもずっと常駐しているわけではなくて、毎年夏季シーズンに1~2ヶ月だけ貸家でイルカ研究に励む学生同士共同生活しながらといった感じでした。それはそれは楽しくて「離島」という環境にハマったのもそれがキッカケです。島の主産業がイルカウォッチングなのでウォッチングガイドがたくさん働いており、多くが20代なので調査員ガイド間で仲良くなることもありました。

実は4年前に波照間島上陸済み

そんな中で出会ったうちの1人が夏は御蔵島、冬は波照間島のあがんで働いており、その子を訪ねて遊びに来たのが2018年の3月でした。
その頃は好きあらば貯めたバイト代で国内外を旅行していて、かなりフットワーク軽く、波照間行きを決めたのもかなり勢いだったように記憶しています笑
2泊3日の滞在でしたがホントに素敵な場所だなと感じたし「いつかはこんなところで暮らしたいな」と感じていましたが、まさか4年後に実現しているとは微塵も思っていませんでしたw

離島が好き

上述した通りとにかく島に行くのが楽しくて、御蔵島・波照間島の他にも小笠原諸島の父島・母島、奄美大島、座間味島などを訪れ、その度にどんどん離島好きが深まっていきました。
閉鎖的な島の環境が好きなのかもしれません。その島の人との関わりが楽しいし、海がすぐそばにあって人混みがなくて静か…とにかく都会に面白みを感じないようになっていきました。
どこかはわからないけど、いつかは確実に離島で暮らしているだろうなと思っていたのは事実です。中でもやっぱり特別な御蔵島に貢献したいと考え始めたのもこの頃からでした。

人間いつ死んでもおかしくない(悟り)

時は流れてあっという間に大学院を修了し、晴れて東京都は新宿区飯田橋で企業勤めを開始しました。……いやゴリゴリの大都会!離島どこいってん!!そんな声が聞こえてきそうです!!!
ただ別にこの時ブレてたわけではなくて、ゆくゆく離島で力を発揮するための経験であるとか、就職した企業に対する興味・想いの強さ、自分がやりたいこととマッチしていると真剣に感じたからこその判断でした。
がしかし、ものの見事に3ヶ月でノックダウン。理由は様々ですが想像以上に都会への適性がなかったこともあり、適応障害と診断の末退職。実家の大阪へ帰りました。

適応障害はかなり厄介な病気です。これについては体験談としてまた別記事にしたいと思いますが、まず精神がすり減っていることに自分であまり気づくことができません。最後の方は二重人格のように、家では泣きじゃくり職場でニコニコできるとても気持ち悪い状態が続いていました(今は完治しています)。

さらには大阪に帰ってきた途端に初のCOVID-19感染。発熱や喉痛に加えて味覚と嗅覚が1ヶ月ほど完全に無くなりました。※厄年ではありません。

「もう踏んだり蹴ったりやないか…こんなもんもはや何かしらのアクシデントでいつ死んでもおかしくないな…」本気でそう思った2021年の夏な訳であります。

コロナ後はウ○バ○イ○ツとD○D○F○○Dの配達員をしながら小銭を稼ぐ日々。

これじゃいかん!いつ死ぬかもわからん!大阪でバイトしてるのもおもんない!どうせバイトするなら面白い場所でやろう!そして「将来」島に住むなんて言ってたらいつできるかわからん!「島でバイト」すれば今それが両立できるじゃないの!

シンプルなことなのですが、当時思い立ったときは一気に体内からウキウキキラキラした感情が湧き上がってきたものでした。さて、どこへ行こうか…

「離島」が好きなのか。「御蔵島」が好きなのか

やはり真っ先に思いついたのは御蔵島でした。でもここで1つ自問します。自分が長期滞在したことがあるのは御蔵島だけ。しかも様々離島見てきた中でも割とクセは強め。自分は「離島」が好きなのか?はたまた「御蔵島」が好きなのか?ココが分からないと自分が見ている世界は狭いままだなと思いました。幸いなことに御蔵島で研究のお世話になっていたBOSSからは「海外でも行ってもうちょい脂のってから帰ってこい」と言われていたことも思い出し、ちょっと遠回りしてから判断してもいいのかなと考えました。

海外経験も自分の中では外せない要素でした。これまで行った海外は8カ国。長くても2週間の旅行で見たものだけでは物足りない魅力をずっと感じていました。また将来的にイルカの研究を生業にするとしたら今の英語力では到底海外の研究者とやっていけないという自覚がありました。

見えてきたプラン

ふむふむなんとなく見えてきたぞ…?どうせ今すぐ海外に行く資金は手元にはないし海外渡航が容易な情勢でもない。だから何にせよしばらくどこかで働く必要はある。しかしもう内地に興味はない、島へ行こう。そこでお金を貯めて準備ができたら海外だ!島はせっかくなら御蔵島じゃないところがいい。それも雰囲気から何からガラッと変わりそうなところへ。とはいえ全くの新天地でいいのか?直近でメンタルをやってしまった手前、正直全く新しい環境にまた飛び込むことに抵抗を感じていました。そこで浮上したのが…

はい!来ました!波照間島ー!!!!

行ったこともある。「住みたい」とさえ思った場所。伊豆諸島と八重山諸島では雰囲気や気候も全く違う。まさに新たな経験としては理想的な場所だと思った訳です。

そこからはトントン拍子でした。あがんが受け入れてくださり、気づいたときには波照間にいて、何ならもう10ヶ月が経とうとしています笑。

これから

今のところ海外に向けた資金確保は順調に進んでおり、上手くいけば来年の夏前には波照間を一度去るつもりです。がしかし、人生予定通りにいかないことは去年痛いほどわかっているので、あまり計画に縛られすぎないつもりでもいます。

やっぱり最終的には御蔵島観光協会に就職して、イルカの調査に携わりたい気持ちです。それが今でも1番ワクワクするし、自分が御蔵島の人たちにできる最大の恩返しかなと考えています。

ようやく波照間にも馴染んできた今日この頃。ココからは自分が波照間に還元できることは何かないか、少しずつでも行動して残していきたいと考えています。やっぱりイルカの話はしたいな!

もし最後まで読んでくれた方がいたら、超ありがとうございます!

そしてこれからもよろしくお願いします。

2022年8月11日

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