#056〔ゴースト ニューヨークの幻〕

ゴースト ニューヨークの幻
1990

舞台はアメリカ ニューヨーク。

幸せな日々を過ごしていた、ある男女のカップルに、
突然の悲劇が起きてしまう。

ある夜、2人で街を歩いていたら、突如として暴漢に襲われる。
彼女を守る為に、敢然と立ち向かう彼だったが、
暴漢に撃たれ、彼はそのまま命を落としてしまう。

意識が回復した彼の目の前には、泣き叫ぶ彼女の姿と、
彼女に抱えられている、変わり果てた自分の姿だった。

幽霊
ゴースト

恐らくは、似たような意味の単語が並んでいるのだが、
僕が抱いているイメージとしては、両者は少し異なる。

前者は、さも恐ろしげな、なにか。
後者は、明るく、努力し、歌も唄う、なにか。

僕のゴースト観は、この作品のイメージからきていたりする。

ラストは、さすがに怖いシーンもあるが、
『そうではないシーン』もあって、とても印象深い作品。

死してなお、彼女を気にかけ、彼女を守る為に走り回り、
そして、この世での使命を終えれば、彼女の幸せを願い、
ひとり天国へと旅立っていく、とある『ゴーストの生き様。』

現代に生きる我々と、
既に肉体を失い、ゴーストとなっていた彼。

果たして、どちらがより人間らしいのだろうか?

僕には改めて、それらを考えさせられた名作である。


THE END 








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