竹内朱莉の声はチョコレート温泉

数日前から忙しくしており、ようやくひと段落した翌日の朝。よく寝たはずなのに疲れていて食欲もない。頭では「チョコレートに全身を包まれたい。チョコレートに浸かりたい」とぼんやり考えていた。

在宅の仕事を始める前に、なんとなくYoutubeを見始める。ハロステはちょっとテンションがしんどい。アッパーな曲を聴く気分ではないし。すっかり冷めてしまったカフェオレを手に見始めたのは、なんとなく目に入ったバースデーイベントの動画だった。

ソロの歌なら、たけちゃんなら今の気分に合うかもしれない。なるほど、これが噂の堂島孝平回か。アコースティックギターで「忘れてあげる」か、選曲いいね。と、ここまではいつも通りのハロプロ動画鑑賞。

「君だけじゃないさ …friends」が流れ始め、この曲が出来るきっかけになったあいあいの事情やリリース時の莉佳子の姿、あいあいへのあやちょの言葉がふと頭をよぎる。そうだね、この曲もアコースティックギターにはぴったりだよね。そしてたけちゃんの歌声もまた・・・

そこで、口に含んだままのカフェオレを吐き出しそうになるのを必死で堪えている自分に気がついた。涙も出ている。いつからだ？ 喉から嗚咽が込み上げてきて、慌ててカフェオレを飲み込むと、その後泣いた。泣きながら動画の終わりまで見て、またたけちゃんの歌をリピートして、声を上げて泣いた。そのあとは「竹内朱莉」で検索して、ふくさくの動画を見てまた泣いて、そうやっているうちにスーッと肩のあたりが軽くなっていくのを感じていた。

たけちゃんのなめらかで柔らかで、どこか少年のような響きのある歌声。前からとても好きではあったけど、疲れた身体にこんなに効くとは。泣くほどつらかったわけでもないけど、きっとそれなりに心も疲れていたんだろう。

チョコレートに浸かりたいとは思っていたが、実際チョコレート風呂に入ったところで体にまとわりついて気持ち悪いだけだ。あや知ってるよ。しかし、たけちゃんの歌声はそれより効能が高い。さながらチョコレート温泉だ。

今日はたけちゃんに浸かりながら仕事しよう。