見出し画像

第五印象

第一印象が得意。ニコニコしていればいいから。
だけど、それで好かれてもねえって思ってる。

私を受け入れられる人って本当に少ないです。というか、面白がれる人。
会って、話すことを繰り返して、だんだん私を知っていくと思うんだけど、私は偏屈だし、ぐにゃぐにゃ考えるし、柔軟でいたい気はあるから人のことは否定しないけど、自分の曲げたくない部分に触れられたら、ついつい攻撃しちゃう。そういう内面があります。

にこにこ、ふわふわ寄りだったら良かったんだけど、私の中にあるのは、それとは対岸にあるものだから、そこを見たうえで私を好きって思って欲しい。
そんな気持ちがあります。

よくあるのは、流されることです。
『ああ、また何か言ってるね』って。
それが傷つく……というか許せなくって。だって、それって結局はニコニコしてる私にしか興味はないってことで、私が持っているぐにゃぐにゃした部分は受け入れる気がないってことで。そんな身勝手な相手にムカつくし、否定されているのと同じように思えて悲しくなります。

今、私には好きな人がいて、この人はどうなんだろうって考えます。
とても優しく、思いやりがあり、聡い人だから、もし呆れられていたら寂しいなあと思う。

馴れ初めと言うにはまだ浅く、初デートは3月2日でした。
待ち合わせは新橋駅で、そのまま銀座まで歩き、目的のカフェで3時間ほどお話をしました。同職ということもあって、話は尽きずに楽しかったです。その時も私はニコニコしていて、あの人はそんな私を見てどう思ったんだろう。

私目線で印象的だったのが、初対面なのに収入の話をするから、年収が多いところがアピールポイントなんだと思いました。しかし本音の部分では、『お金目当てで近寄ってこられるのは嫌だ』という気持ちが、言葉の中にパラパラと散らばっていて面白かったです。
方向性は違うけどちょっと分かる気がするし。
やっぱり認めて欲しいのは、自分の外を着飾るオプションではなくて、もっと内側の心に近い部分なんですよね。
内側を知って貰うためのオプションなわけで、それを目的にされるのは違和感あるもんなあ。

そういうわけで、絶対に悪い人じゃないし、お話上手だし、また会いたいなという気持ちがあったので、お会計を済ませた彼に、自分で食べた分のお金を渡しました。
ジレンマを察した身としては、渡さずにいられなかったというか、奢られたまま『ありがとうございます』と無視することもできたんですけど。

しかし何故か断られまして、『お金目的は嫌って言ってたのに』と疑問を抱きつつ、そそくさとお財布をカバンにしまいました。
たぶん彼の中でアレコレ決まりがあるんでしょうね。
男女の奢り奢られる論争はたびたびSNSで話題になりますが、私は私で考えているのが、常に懸念しているのは、本当はご馳走したくないのに『デートでは男が負担せねばならない』等といった同調圧力のもとに奢られることです。
これは後々トラブルになりかねないから怖いところで、余裕がある人はご馳走すればいいし、そのような余裕も含めてその人の魅力であるという話なんです。
それで2回目に続かないのであれば、そういうことなのであります。

だからこそ怖いのが、余裕のない人が背伸びをして、もし望むものが得られなかった場合、『あの葡萄はすっぱかったに違いない』で済めばいいけれど、トラブルになってしまえば後々面倒なので、ならば最初から無理をさせないというのが私の心掛けていることです。

『まあ3000円なら、後で返せるしいいや』と思って、その日は好意として受け取ることにしました。『ご馳走さまです』って言うと笑顔になって、それが作ったものじゃない自然なものだったので安心しました。

あと覚えてるのが、お別れするときに名刺を見せてくれたことです。
『LINEを交換しておかないで大丈夫ですか』と声をかけたのは私で、QRを読み込んだのも私でした。
友だち追加をすると相手の名前が平仮名で登録されていたので、漢字での表記はどう書くのかを訪ねたところ、得意気に名刺を出してきたのが可愛かったです。
なんとなくカフェでの話しぶりから、現在の就職先に自信がありそうだったので、きっと社名に触れて欲しいのかなと思いながら、そこには触れないのが私のポリシーなので、彼の名前だけ確認して顔を上げました。

これこそが前述した、私の内側にある『ぐにゃぐにゃした部分』でございまして、学歴だとか社歴とか、そういった類のものって人付き合いには一切関係ないよね、というひねくれマインドがございます。
それだけじゃ、その人の魅力にはならないでしょっていう。過去にあった功績とかも同じです。

だから過去にどういう人と付き合っていたとかも、嫉妬心ゼロで聞けるし、元カノと比べられても全くもって構いません。
結局のところ、その経験を通して『今のあなたは何を考えて、どう私と向き合ってくれるの?』というのが一番に知りたいところなのであります。

どこで働いていても気持ちは変わらないし、お仕事を頑張っている話を聞いているのは楽しいから、これからも頑張っている姿を隣で見ていたいな。

こういうことは、すべてを伝えるつもりも、わざわざ話す機会もないだろうけど、言葉ではない別の部分で何らかの印象を与えていると思うんです。
第一印象はニコニコしていれば終わるけど、第二、第三と会っていて、私のニコニコしていない面倒な部分を知ったとき、果たして彼は向き合ってくれるのかなあという不安があります。
受け入れなくていいし、彼のままでいていいんだけど、無視されるのは嫌だなあ。

長くなりましたが本題です。次のお休みに水族館に行きます。
それで彼に会うのは5回目で、第一印象ならず、第五印象ということになります。
その日、1日一緒に過ごして何も言われなかったら、それっきりにしようと思ってます。
彼の性格上『5回目だし告白しないと』とか気にする人なので、されなかったら私は恋愛対象じゃないんです。

ただ留意する点があるとすれば、私は分かりづらい人間だから、もし彼が私に好意を持っていると仮定して、そこで私の変な部分が邪魔をすると、彼が本来しようとしたアクションを起こせないかもしれないんですね。
これまでも、もしかすると彼を悩ませていたかもしれない。というのは思い上がりかもしれませんが、とにかく私の彼への気持ちは、もっと分かりやすい形で印象付けておかなければならないと思ってます。
ですので、私のミッションは、手を繋ごう!

だって恋愛感情が無いと、手を繋ごうなんて言わないもん。さすがに分かるでしょ。

緊張するなあ。ドキドキ楽しみ~
思えば、彼だけのために身支度するのは初めてです。いつも前か後ろに予定を入れていたもので。

可愛してこー☆


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?