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採血スピッツ

前に働いていた時も必死に覚えたな、
と思いながら、再復習。

《スピッツの順番》
 採血スピッツ・・・生化学→凝固→血算→血糖
 注射シリンジ・・・凝固→血算→血糖→生化学

理由は以下の3点から。

1.凝固しては困る順から。 凝固→血算→血糖 

2.スピッツ内の物質の存在。
  ①EDTA(エチレンジアミン四酢酸) 血算
   カルシウムイオンをキレート除去する、強力な抗凝固剤
   カルシウムイオンの働きで血液凝固するため、
   カルシウムイオンとEDTAを結合させることで血液凝固を防ぐ。
   ※血算CBC(赤血球数RBC、白血球数WBC、血色素量Hb、
        ヘマトクリット値Ht、MCV、MCH、MCHC、血小板数)

  ②クエン酸ナトリウム 凝固
   カルシウムイオンをキレート除去する、抗凝固剤
   EDTAより抗凝固作用は弱め。
   血液:クエン酸=9:1
   3.2%クエン酸ナトリウム溶液0.2mlに血液1.8ml必要。
   だから、血液量は採血ラインまで必要。

  ③フッ化ナトリウム 血糖
   解糖系酵素エノラーゼが血糖を食べるのを防ぐ。
   フッ化ナトリウムは脱カルシウム作用を持つ抗凝固剤。
   しかし作用するのに3時間かかる。

  ④凝固促進剤 生化学
   血清と血球に分ける作用を促進する。

3.組織液の混入。
  刺入時、細胞が壊れ、組織液が血液に混入する。
  組織液は血漿が漏出したもので、凝固系因子が入っている。
  そのため、採血スピッツだと、凝固系因子が入りすぎて
  検査結果が変わらないように生化学から行う。

ちなみに・・・
 スピッツのキャップの色
  ・生化学(凝固促進剤)      :茶 必要量3~5ml
  ・凝固(クエン酸ナトリウム):黒 必要量1.8ml
  ・血算(EDTA)         :紫 必要量2ml
  ・血糖(フッ化ナトリウム) :灰 必要量2ml

スピッツの順番編、終了!!!
お疲れさまでした。

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