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vol.10_8川口、学校つくるってよ(課題①都心の受験戦争)

こんにちは川口です!!

学校を創るにあたり、自分たちの独りよがりで創るわけにはいかない。

現状の問題・課題をピックアップして
それらを改善・解決できるものでなければならない。

一方で保護者さんのニーズを満たすことに関しては
正直悩むことが多い。

なぜかというと保護者さんが望むニーズと
子どもがすくすく育つということにはギャップが生まれることが
あるからである。

ただ、子どもの一番大事な時期の設計図は
保護者さんが設計できるようになっているから難しい。

そこを果たそうとすると
より保護者さんが創りたいと想っている子ども像に近づく。
それは時として子どもの特性に沿ってではないことは
この18年間痛いほど見てきた。

今から創ろうとしている学校やその他のものは
全員に賛同してもらえないものであることは理解している。

少数でも良いので
川口たちの想いに賛同してくれるような
保護者さんに出会えると嬉しいと感じている。

課題①都心の受験戦争

一つ小話を。
新潟から東京に上京してきた18歳の川口。
GWには塾講師のアルバイトを始めようと
TOMASで働きはじめていたわけだが

初めて持った生徒が小学6年生の男の子。

算数を教えてくださいと言われて
お安いご用で・・・と思いきや
つるかめ算ってなあに??という困惑のスタート。

連立方程式を使ったらいいのかな?
あれでもxもyもまだ習ってないよなぁ?
どうすればいいんだろう?という川口。

まんまと最初の中学受験における特殊算で
つまづきを見せるわけなのだが

その話はさておき、その小6の男の子に
川口は純粋な気持ちで質問した。

川口「小学生から塾にきてすごいね。
   なんで塾に小学生から来てるの?」

男の子「えっ、だって。親が行けっていうんだもん。
    本当は外でお友だちと遊びたい。」

川口「あっ、そうなんだ。じゃあさ、お家に帰って
   お母さんにその思い正直に伝えてみたら?」

男の子「わかった!」

その後、川口はTOMASをクビになることになる。
理由は保護者さんからのクレーム。
うちの子が受験をしないように唆す講師がいる。どうなっているのか?と。

18歳の川口がその時に驚いた想いは
38歳の今でもずーっと違和感として残っている。
いまだにその価値観は変わっていないのだ。
東京の業に従えと言われればそれまでなのだが
子どもの主体性を抑圧してまで中学受験ってするものなの?という
疑問はずっと拭いきれていない。

それから学習塾に就職してみて
ますますその問題は自分の中で大きく膨れ上がる。

小学・中学受験をさせたい保護者の想いにはいろんなケースがあると思う。
・早めに進路を決めて、あとはゆっくりすればいい
(大学までエスカレーターで行けるところに行かせたい)
・大学受験で戦うくらいなら早めに入ったほうがお金はかかるが学歴はついてくる
・地元の公立のPTAの質が低い
・教育熱の高い人たちだけでかたまりたい
・この校風が魅力的だから
・部活が強豪だから
・校舎がきれい
・制服が素敵だから
・不登校に近いので、近くで面倒見の良い学校を。

などなど。
あくまで多様性を認める世の中で
川口は少数派なわけなので
これを否定はしない。
東京の大多数がこれなのは確かなことである。

ここで大前提となってくるものは
子どもの主体的な意志である。
これがないにも関わらずさせているのが疑問だということだ。

子どもがどうしても中学受験をしたかったり
特殊算が好きすぎてたまらないなら良いのだが
そんな子は中学受験する中でも本当に一握りであると感じる。
もっというと知的好奇心により
もっと学びたいとなっているか
解けないことが悔しくて
何回もチャレンジしたいとなっている子は
特性としては中学受験に向いていると思う。

東京の大多数のうち、周りがそういう風潮だからに
流されている保護者さんもいっぱいいることもまた事実である。

さらには、小中高と公立で育った川口が
そのまま東京の国立大学に進学しているわけだが
東京で川口よりも数倍も勉強に時間もお金も割いているにも関わらず
(川口は大学受験の時も塾には一切通っていないので)
川口よりも学歴の欲しい子どもがそれを手にできず終いなのは
たくさん見てきている。

何も自分の経歴の自慢をしたいと言っているわけではない。
そう捉えてしまったら本当に申し訳ないのだが

要するに
子どもが自分で考え、自分で行動し
自分の取りたい進路を、自分で掴むためには
その関門に直結する机上の勉強ばかりしていてはダメだということを
はっきりと伝えたいということだ。

もっと激しい言葉でいうのであれば
大学受験で早稲田・慶應・国公立に受かる人は
その考える力が勉学以外で自然と身についているので
塾に行く必要がないのである。

塾にお金をかけている人は
その偶像を追い求めることに固執して
おんなじように頭が良くなりたいという
幻想に取り憑かれていると川口は思っている。

ただし、それは川口の個人的見解。

業に入れば業に従えで
考えることを放棄して流れに身を任せた方が
楽な人もたくさんいるので
それはそれで東京という世界で生きていくには
生きやすい考え方なのかもしれない。

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