エフ

映画の話。旅行の話。恋の話。これがリアル。

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  • 終わった恋の忘れ方

    終わった恋のお話を、つらつらと書いた回。

最近の記事

エンドロール考

映画本編が終わって、エンドロールが流れ始める。人がちらほら、座席を立って現実世界に戻っていく。 それを見ると、なんだか悲しい気持ちになる。 人それぞれ、事情はあるに違いない。 次の予定があるとか、電車に間に合わなそうとか。 私はよくレイトショーを見に行くから、尚更だ。 でも、映画本編が終わって、その感情を抱いたまま、もしくは溢れる感情を整理しながら、ただエンドロールを見つめるのが好きなのだ。 正直、エンドロールの字は小さいことが多くて、そのほとんどが頭

    • w/Jo(4)

      男というのは、好きでもない女に「デートしよう」だなんて言うものだろうか。なんでもない日ならまだしも、クリスマスである。 "男友達とクリスマスにデート" この恋に、勝機はあるのだろうか。あるとしたら、それはいつ分かるのだろう? 私はジョウに恋をしてからというもの、自分が案外早く答えを求める女だということが分かった。 嫌いなら嫌いで、早く言ってほしい。それならあなたのことを早く忘れられるし、今ならまだ引き返せる気がする。きらきら輝く20代の大事な1年と少しを、私はも

      • w/Jo(3)

        あれから半年。待てども待てども…… "連絡が来ない!!!!" なんでだ、なんでなんだ。 「悪の教典」を薦めたのが地雷だった?あんなシリアルキラーのサイコパスが出てきちゃう映画を推すなんて、変な女だと思われたのだろう。 まぁいい、いくら半年連絡がつかなかったからって、私は、私は… そんな簡単に好きを諦められる奴じゃないんだ。実にめんどくさい女なんだ。 「恋なんて興味なくて」とか、「彼氏なんていらない」みたいに見られがちだけど、割と1番恋愛に執

        • w/Jo(2)

          季節は変わって、冬。 雪国に住んでいるジョウに会いに行くために、新しくマフラーを買った。コートも買った。ブーツも買った。東京ではあまり必要ない、雪国用のブーツは裏に滑り止めの金属がついていて、なんだかごつい見た目だ。 そんな、雪国装備バッチリの状態で向かい、ジョウとの待ち合わせの場所には少し早く着いた。待ち合わせは、待っている時間すら愛おしいからできる限り自分が相手より早く着きたいと思ってしまう。 どこにでもあるチェーン店の、ドーナツ屋さんの前で待ってるねとLIN

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        • 終わった恋の忘れ方
          4本

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          w/Jo

          恋とは、なんて軽率に落ちて、なんて儚く終わるものなのだろう。 私が最後に恋に落ちたのは、2年前。大学1年の夏だ。たまたま参加した大学のとあるプログラムで、彼と出会った。 笑顔が素敵で、優しくて、でもちょっと頼りないところがあって。そんなところすら可愛いと思えてしまうくらいの、いい男だった。ここでは仮に、その男を「ジョウ」とする。 ジョウとは違う大学に通っていたし、お互い住んでいる県も全く違った。でも、不思議と彼とはすぐに打ち解けた。 特別趣味が同じとか、そんなことは無