毒戦 BELIEVERという面白すぎるクライムサスペンス【微ネタバレ有】

犯罪映画に求めるものは何だろうか？
激しいバトル、常人には予想もつかない行動原理を持つ狂人、命を賭けて相対する者達の間に生まれる奇妙な感情、それらがこの映画では息を付く間もなく立て続けに展開される。
この映画で特に好きなポイントをいくつか紹介する。

1.みんな肉弾戦が強い
この映画には様々なキワモノのヤクザが登場する。
裏社会の大物は、ホテルの電灯の眩しさに異常に怒り狂う中国の麻薬王や「神に祈りましょう」とか言いながらめちゃくちゃ気持ちよさそうにブン殴ってくるエセ教祖など、明らかに常軌を逸している。
特に中国の麻薬王ハリムは、画面に映っているだけでいつ爆発するか分からない爆弾のような異常な緊張感が漂う。
大物のくせに自ら危険を犯して肉弾戦を楽しんでいるところは好感が持てるし、見ていて楽しい。
しかもみんな訓練を受けたベテラン刑事に勝てるぐらいに強い。

2.展開がとにかく早い
ダレる瞬間が全くないぐらい立て続けに事件が起こる。
それでいてストーリーが薄っぺらいわけではなく、登場人物には十分に感情移入ができる。

3.バディものとして熱い
主人公の刑事と捜査に協力する元麻薬組織の運転手ソ・ヨンナクの奇妙な関係はこの映画のメインテーマである。
この映画は単純に派手なアクション映画としても楽しいが、この二人の間のクソデカ感情には心を打つものがある。

ストーリーもアクションも全く隙が無く、誰もが楽しんで見られる映画だと思う。
アマプラにもNetflixにもあるので、是非見てみて欲しい。