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量子力学をまったく解説していない記事

初心者向けの量子力学記事が読みたい」というリクエストをいただいた。

まずは、リクエストを送っていただきありがとうございます。



量子力学って、「名前だけは聞いたことがある」という人が多いのかな?

現代物理学の2本の柱のひとつである、量子力学。もうひとつは、ご存じの方も多いであろう相対性理論。

相対性理論は、アインシュタインという1人の天才が作り上げた理論だが、量子力学は、ボーアをはじめとする多くの科学者が協力して作り上げた。



量子力学は、原子の大きさよりさらに小さい世界を記述する理論。1mmの1000万分の1より小さなミクロな世界で、量子力学が活躍する。

スマホやパソコンなどの製品には半導体チップが入っているが、この半導体の中を支配している法則が、なんと量子力学なのである。

今こうして、スマホやパソコンで文章を書いたり読めたりできるのも、量子力学のおかげ。

最近は量子コンピューターの研究も盛んに行われており、ニュースなどの影響で量子力学の知名度も上がってきているのかな。



もはや私たちの生活になくてはならない存在となった、量子力学。

量子力学の基礎的な知識は押さえておきたいというのが、読者の望むところだろう。

そこへきて、物理学を専攻している僕に、量子力学の解説をやってほしいという、白羽の矢が立ったわけだ。グサっ。



ちなみに、僕が大学物理の分野で一番面白いと思ったのが、量子力学

大学に入学する前は宇宙のことを勉強したいと志していたが、気づけば量子力学に魅せられていた。

ミクロの世界の物質には、宇宙に負けないくらい、壮大で神秘的な世界が広がっていた。


量子力学の魅力は何かと問われれば、それは


私たちの常識や直感から、かけ離れた世界が広がっていること


だと個人的に思う。

私たちが普段目にしている物質とは全然異なる、不思議の国のアリスのような世界が、ミクロの世界で成り立っている。


ミクロな世界では、


  • 物質は、あいまいな位置と速度を持つ(不確定性原理)

  • 未来はひとつに決まっているわけではなく、サイコロを振って決まる確率的なもの(コペンハーゲン解釈)

  • 粒子のような性質と波のような性質を持つ(粒子と波動の二重性)


というような、量子力学以前の物理学では信じれないようなことが起こる。



奇妙な話が満載の量子力学。

「じゃ、その量子力学とやらを、わかりやすく丁寧に教えて」

ここまで読まれてこられた方は、そう思っただろう。



「まかせろー」と言いたいところだが、量子力学を解説するのは非常に難しい。

量子力学の発展に大きく貢献したファインマンという天才物理学者がいるのだが、彼はこんな言葉を残している。

もしも量子力学を理解できたと思ったならば、それは量子力学を理解できていない証拠だ

この言葉通り、僕自身も量子力学をちゃんと理解できていない。あまりに奥が深すぎる。

・・・




ということで。


量子力学の解説は、諦めました

僕には太刀打ちできません。


最後に、参考になる本を載せておいたので、そちらをあたってください。



参考文献とおすすめの本


物理学科にいる人へ向けた、おすすめの教科書

もちろん、僕はこの教科書をすべて読んでいるわけではありませんので、深く語ることはできません。



ついでに、最後に、量子力学の礎を築いた天才たちの名言でも紹介して終わろう。

大事なのは、まだだれも見ていないものを見ることではなく、だれもが見ていることについて、だれも考えたことのないことを考えることだ

エルヴィン・シュレーディンガー

専門家とは、非常に狭い分野で、ありとあらゆる失敗を重ねてきた人間のことである

ニールス・ボーア

一日生きることは、一歩進むことでありたい

湯川秀樹


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