ほんの些細なことが、大きな出来事に
「リレーエッセイ2023冬」の記事で、僕はカオス理論というものを持ち出しました。
カオス理論とは、この世界が複雑であることを教えてくれる研究分野です。僕の専門ではないけど、大学の教養の授業で学んで興味を持ちました。
このカオス理論を持ち出して、未来を正確に予測できないほど世界は複雑だから、夢が変わるのは普通のことだという論法で記事を書きました。
そして今回、もう少しカオス理論について書いてみようと思ったのです。難しい内容ですが、自分なりにまとめてみることにしました。自分の説明が下手くそで、全然伝わらなかったら申し訳ないです。
カオスって、どういう特徴を持っているの?
まず、これが大事ですね。
カオスは、初期値鋭敏性という特徴を持っているそうです。
初期値鋭敏性とは、初期値が少し変わるだけで結果が大きく変わるという性質。
例えば、noteで考えてみましょう。
noteでいうところの初期値とは、
記事のタイトル
記事のテーマ
文字数
タグ
最初の書き出し
投稿する時間帯
周りの方が同じ時間帯にどんな記事を書いたか
今日のニュース
序盤についたスキの数
今日の天気
といったところでしょうか。考え出したら、たくさんあると思います。
これらの初期値が少し変わるだけで、その後その記事がどのぐらい読まれるかが大きく変わるということです。
noteが実際のところ、どのぐらい初期値鋭敏性を持っているかわかりません。だけど、ヒットする曲は意外と運によるそうですから、noteの記事もそうだと思います。もちろん、実力が大事なのは言うまでもないですが。
実際にnoteがどれぐらいカオス理論にしたがっているのか、すごく気になります。だれか、スパコンを使って計算してくれー。
カオス理論の具体例
「じゃあ、カオス理論って具体的なものとして、何があるの?」
多くの人がそう感じると思います。僕もそうです。
そこで、カオス理論の代表例を調べてみました。
その一つとして、ローレンツモデルがあります。気象学者のローレンツさんが、研究していたモデルです。
バタフライエフェクトの、生みの親だそうです。バタフライエフェクトは、ご存じの方も多いのではないでしょうか?ほんの些細なことが、大きな出来事につながるという話です。
ちなみにローレンツさんは、こんな感じの方です。
そのローレンツモデルについてですが、こんな連立方程式になっています。これらの連立方程式を解くと、三次元空間でどんな動きをするかがわかります。
$$
\frac{dx}{dt}=-px+py\\
\frac{dy}{dt}=-xz+rx-y\\
\frac{dz}{dt}=xy-bz
$$
これを見ただけでは、「はぁ?」ってなると思います。「うっせーうっせーうっせーわ」って。僕もちゃんとは理解してないです。しかし、僕もこの分野に詳しくないのですが、この連立方程式は、見た感じ単純そうです。
そして、たぶん読者の方は、この方程式を解いた結果だけが知りたいと思います。なんと幸いに、ネット上でこの方程式を解くためのプラグミングのコードが落ちていました。
京都大学が提供してくれていたので、ありがたく使わせていただきます。
そしたらこんな結果が。
時間の経過とともに、こんな複雑な動きをするのか。あんな単純な方程式だったのに。
さらに、初期値鋭敏性について調べてみよう。みなさん、ついてきていますかね。大丈夫ですか?もうすぐクライマックスです。
さっきの上の図は、$${(x,y,z)=(1,3,5)}$$という初期値でした。そして、その初期値を少し変えて、$${(x,y,z)=(1.1,3.3,5.5)}$$として比べてみます。
最初の初期値を初期値1、少し変えた方の初期値を初期値2とします。
すると、こんな結果に。
す、すごい。初期状態を少し変えただけで、こんなに差が。
初期値鋭敏性を目で見て、確認できましたね。「百聞は一見にしかず」とは、まさにこのことです。
まとめ
以上、長くなりましたが、カオス理論について自分なりにまとめてみました。
人生の至る所で、このカオス理論が起こっていると考えると、面白いですね。
今日、何気なくかわした会話や、たまたま会った人が、その後の私たちの未来を大きく変えたのかもしれないです。
いやー、カオス理論も研究してみたかった。社会人になった後も、趣味で勉強しよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?