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懐かしい未来

法使いの弟子   5

 シャンタンは、出会った当初から、磁場調整というのをライフワークの支柱の一つにしていた。
 そのやり方は、その時その場所によってどんどんと変化していったが、ヴァガバン経由の「平和の水」を用いて、それを進化させる経緯によって行われた。

 ヴァガバンという覚醒者は、生れた時から人間の持つ苦しみという感覚を理解することが出来ず、世俗に赴いてそれを味わうために教師という職業に就くことから始めて、自分の教えを広めていいった人だという。

 インド人というのは世界でもまれな存在で、宗教者の呼びかけに応じて即座に大勢の人が祈りの場に結集することの出来る民族だとシャンタンに聞いた。
 
 ある日本人の信者が、ヴァガバンに東北大震災の跡の福島原発の汚染をどうしたらいいかと質問した時、多くの人の祈りを集めればいいという回答をしたので、インド国内で百万人単位の集会が開かれることになり、インターネットも介して、世界各国の会場を結び二百万人規模の祈りを結集した事があったそうだ。

 シャンタンは、東京会場に出向いて、その祈りが最高潮に達したタイミングをとらえて、気合もろとも「ヤッ!!」と、祈りの波動をアルコールの入ってガラス瓶に封じ込めたのだという事だった。
 
 それが、「平和の水」の基となった。

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1,297字

シャンタン仙人との、敦賀「もんじゅ」へ浄化の旅を小説化しました。 「事実は小説より奇なり」という内容ですw  紀行文としても楽しめると思い…

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