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「オリックスはなぜ優勝できたのか」喜瀬雅則

5/5     その59

昨年、パリーグを制覇したオリックスのチーム改革。
イチローなど有力選手がメジャーに出てからのチームの低迷。
その中で監督交代とともにチーム改革を図るがうまくいかない。
そこで、方針を転換し、中長期的展望をもって選手の育成からチーム作りを見直し、花を咲かせる。
選手に視点を当てた章立ても面白い。
とてもいい本。

野球難民の私にとって、この本は貴重なものである。
突然の合併報道から消滅までの本は数多く持っているが、吸収後の歴史が綴られるものはこれだけである。
2004年6月13日、私の悲劇の始まりである。
なんかの間違いであってほしいと思いながら、署名集めにも取り組んだ。
その後、ストライキなどの抵抗もむなしく、大好きな近鉄バファローズは長年ライバル球団であったオリックスに吸収され消滅した。
翌年から私は野球難民となった。
途方に暮れている私は命がけで監督に就任された仰木彬氏を応援することにした。
また、近鉄応援団の各団体もオリックスを応援することとなり、そのままオリックスを観戦している。
そのうち選手に情が移り、何とか活躍してほしいという願いもある。
同時に昨年の優勝までプレーオフに進出したのがいずれも近鉄OBが監督の時であり、もっと近鉄OBを起用せよと憤ってもいた。
今回近鉄ゼロでリーグ優勝を果たした。
強くなってオリックスファンが喜ぶ姿をうれしく見ていた。
近鉄ファンの心を踏みにじり、オリックスファンに気の毒なことをしたこの2社を許すことはできないが、これからも「バファローズ応援団を応援する」というスタンスで毎試合オリックス戦を観戦していく。 
さらに坂口智隆選手と近藤一樹選手の一日でも長い現役をお祈りしている。

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