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「神は背番号に宿る」佐々木健一

4.5/5       その200

背番号に神が宿る。
幼かった私にとって背番号は選手の顔だった。
昭和40年代の白黒テレビの画像ではアップでなければ顔が識別できず、背中に名前のローマ字表記もない。
だから選手の顔は背中の番号。
やがて体格や動きでも選手を識別できるようになる。
それでも背番号は選手の識別にはなくてならないもの。
だから当時大好きだった巨人以外の選手の背番号も覚えた。
背番号は単なる数字ではなく、そこにはいろいろな意味があった。
やがて思春期を迎え、近鉄バファローズにファンになる。
ほとんどテレビ中継はなく、ラジオを選手名鑑を片手に聞くようになった。
それがスカパー契約で毎試合よくなってきた画像で見るようになり、背番号に存在は薄まっていった。
そんな背番号の物語を選手のインタビューを交えて綴る。
江夏の章が感動した。そして、何百回も聞いている大好きな近鉄の鈴木啓示の話も楽しめた。

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