20代、30代の若者向けエッセイ 「やりたくないことを選択しよう 」(720文字)
仕事の話です。お客様に納品する商品に不具合が発生し納品日を目の前にして、作り直しをすることになりました。
納期が1ヶ月近くかかる商品なので、お客様に1ヶ月待っていただいて、いよいよ納入かといったときに今からまた1ヶ月待ってください。という話です。
こういう電話はかけにくいです。
できればFAXかメールで用件を伝えたいところです。
よく電話をかけてくれたと喜ぶお客様は99.9%いません。
なかにはひどくご立腹されるお客様もいるでしょう。
こういうときの対処のコツは、自分のやりたくないことをやることです。
電話が嫌だと思ったら電話をかけて、直に話をすることです。
後回しにしたいと思ったら、何よりも早く連絡することです。
怒られたくないために言い訳が頭に浮かんだら、言い訳せずに、黙って怒られることです。
ほんの少し勇気を出すことによって、事態はいい方向へと向かっていきます。
決して逃げてはいけません。逃げれば逃げるほど、事態は悪化するだけです。
お客様が怒るのは納品が遅れるからではなく、FAXで済まそうとしたり、なかなか連絡しなかったり、言い訳したり、逃げ回っているから怒るのです。
怒られようと思っても、黙って頭を下げている者に、5分と怒れる人はそういません。
ただし言い訳をすると、その言い訳に対して、怒られるので時間が長くなります。
誠実に迅速にお詫びをすれば、ほとんどの方が、叱ることはあっても、怒ることはありません。
叱られることはある意味教育ですから、決して怖いものではなく、むしろありがたいことです。
そして、素早く誠意をもって、たとえ電話でも自分の声で謝れば、0.1 % の人はよく連絡をしてくれたとお礼を言ってくれます。
私みたいに。
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