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【インドの街中で芸術を叫ぶ】とあるアーティスト達を紹介させて下さい19

インド。この国で「ヒジュラ」と呼ばれる人々がいます。身体的には男性として生まれながら、心は女性。祝いの席で歌や踊りを披露する聖なる存在として扱われることもありますが、社会的な偏見や差別に晒される事も多く、物乞いやセックスワークで細々と生計を立てている方が数多くいます。

そういった状況に立ち向かい、アートを通じて社会を変えていこうとするプロジェクトが始まりました。

このプロジェクトは2015年、アーティストのプーニマ・スクマールによってインドのべンガルールという地域で始まりました。

トランスジェンダーの人達が公共の場に、自分達の生活や経験に触発された壁画を描く事によって、ヒジュラコミュニティやそれを取り巻く社会のあり様を表現しました。

やがてプロジェクトは、あらゆる場所で、描かれるテーマを広げながら行われる様になります。
メディアにも頻繁に取り上げられる様になり、様々な委託制作を通じて、参加者がアーティストとして生計を立てられる様になりました。

また、壁画作成の際に地元の人々の協力や参加を得る事により、交流が深まり、ヒジュラコミュニティへの社会の認識も少しづつ変わっていきました。

プロジェクトの主要アーティストの1人、シャンティ・ムニスワミーは言います。
「21年前、私は家を追い出されました。でも、今では家族も友人も後押しをしてくれています。去年のお祭りの時には、母がインドの女性が着る伝統的な衣服であるクルティを私にくれました。それは私が完全に受け入れられた証拠だと受け止めています」

プロジェクトの名はAravaniArtProject
(アラヴァニアートプロジェクト)。
多くのアーティスト達がこのプロジェクトを通じて、活動しています。

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